“綾・手造り蔵”見学

綾蔵入り口の巨大な門には「飛舞加(ひむか)の門」の文字が。「ひむか」とは日向の国のことをさしている。当て字にも勢いとセンスが現れている。
綾・手造り蔵を見学させていただいた。
まずは、巨大な屋根付きの門。中央には「飛舞加(ひむか)の門」とある。思わず一礼して蔵内部へ。

内部で印象的なのは、木桶の蒸留釜だ。木の肌そのままの状態で蒸留を行う昔ながらの方法。木桶の蒸留釜で蒸留した原酒は、ステンレスの釜で蒸留した原酒より、熟成が早く、まろやかになるのも早いのだとか。

ちなみに、この木桶釜にぴったりの相性だったのが「本格芋焼酎 五行」。逆にステンレス釜がよかったのが「本格そば焼酎 呂山」。そう教えてくれるのは、綾蔵の工場長福田清治さん。

また、ずらり並ぶ「かめつぼ」も圧巻。福田工場長は「かめつぼは特注で、下部に大きな蛇口様の部分を付け、つねに内部をきれいに洗浄できるようにしました」と語る。酒造りは一に清掃二に清掃。清らかな味わいは、こういった細かい気遣いから生まれるものである。

黒麹でかめつぼ仕込みのそば焼酎「呂山」。落ち着いた風味のなかにもすがすがしいそばの風味が。
同じく黒麹とかめつぼ仕込みの芋焼酎「五行」。同じ手造り蔵で生まれる原料違いの本格焼酎。飲み比べも楽しそうだ。


昔ながらの木桶蒸留機。中身はそのまま生の木材になっている。高温にも耐えられる。

かめつぼ。(右)つぼの下部にある大きな蛇口からは中身をキレイに排出でき、掃除もしやすく、常に清潔に保てるような造りになっているオリジナルかめつぼだ。


綾・手造り蔵では鑑評会金賞受賞の清酒「綾錦」も

見学させていただいたこの日は、本醸造「綾錦」がしぼられていた。そう、冬場には清酒の製造も行っているのだ。しぼりたては、心地いい酸味と苦味があり、ドライでちょっと骨太な印象の味わいであった。さらに、週末に開催される「春の賑わい 地酒綾錦 蔵祭り」にふるまわれる(無料でプレゼント!)「酒粕」の準備も行われていた。

お酒の味をみる福田工場長。「綾・手造り蔵」と「蔵元 綾 酒泉の杜」を丁寧に、熱心に、的確に説明してくださる。この方が造るお酒なら間違いないと思わせる誠実で楽しい工場長だ。
右は、蔵祭り用の酒粕の準備で忙しいスタッフの皆さん。お疲れ様です! お客様はそれを楽しみに待っていますよ!


焼酎カスで高品質飼料をエコ製造

さらに雲海酒造は、焼酎カスを使った飼料製造にも力を入れている。平成12年の焼酎廃棄物の海洋投棄全廃に先駆け、焼酎カスに含まれる栄養資源をリサイクルし、和牛、豚、鶏の高品質飼料開発に着手し、平成11年飼料工場建設、飼料事業部を開設している。飼料事業部の部長横山三千男さんは、牛についての専門家でもあり、飼料製造のプロ。お話は実におもしろく、大量の焼酎カスのエコ利用や牧畜業への明るい未来が見えてくる気がした。

高品質の飼料。「ドライタイプ」「ウェットタイプ」「焼酎粕ペレット」。現在、南九州、沖縄、松坂や近江などのブランド牛がこの飼料で元気に育っている。研究と努力の結果、すばらしい実績を残している。