歴史ある建物と斬新なオブジェが調和をみせる黒木本店

尾鈴山蒸留所、「蘇る大地の会」の畑、飼料&肥料施設を見学したあと訪れたのは、宮崎県児湯郡高鍋町の町なかにある「黒木本店」
焼酎一筋、創業明治十八年(1885年)の老舗だ。

入り口はじめ、敷地内のいたるところにアーティスティックなオブジェが配置されており、歴史ある建物と斬新なデザインの作品がしっとりと交じり合い調和をみせている。アカデミックなネーミングで知られる黒木焼酎の本拠地としては、想像に難くない佇まいだ。

「製造量としては、トータル2000石、1500石が出荷量となるでしょうか」と教えてくださる黒木さん。こちらの本店は、スタッフ6名、パート5名で運営されている。造りのトップである工場長の角上さんに、工場内をご案内いただく。写真とともに説明しよう。

伝統が感じられる黒木本店の表玄関。事務所の内部には商品と呼ぶより作品と呼びたい焼酎のほか、黒田清太郎氏の絵やさまざまなアート作品を見ることが出来る。

まるで美術館のような蒸留所へのエントランス。ここで生まれる焼酎は幸せだろうと思う。

仕込室。甕で仕込まれる麦焼酎のもろみ。クエン酸がたっぷり。「中々」になる。

もろみをテイスティング。強烈に酸っぱいが、この酸味が重要なのだ。

ステンレスで囲まれた仕込室。仕込み室は清潔さが大切なんですと角上さん。

蒸留機。同じ麦焼酎でも、「中々」は減圧、「百年の孤独」は常圧という違いがある。

スピーディーかつビューティフルに。

麦麹。こちらもすべて手作りの作業から生まれる。

蒸した栗のような甘く香ばしいいい香り。噛み砕くとピュアな甘さを実感できる。

「百年の孤独」が眠る樽貯蔵庫。454リットルのアメリカンホワイトオークが2千数百個。ちなみに1個10万円はする。中身も考えるとすごいお宝・・・。なかには30年使用のものもある。ほとんど焼きを入れないのが黒木スタイルだとか。
熟成はまず、新樽にいれ、次にやや中古樽にいれ、さらに古い樽に入れ、最後は仕上げ樽にいれ商品化する。「百年~」は、3年、4年、5年のブレンド。

和製の木桶での熟成も実験中。

「百年~」の包装は、すべてスタッフによる手作業。

味わい、ネーミング、そしてこのインパクトのあるスタイリングが、ヒットの秘密。

初リリースは1985年(昭和60年)。コルク生地のラベルなんて、当時、誰が思いつこうか・・・。