焼酎/芋焼酎

東京都青ヶ島産、幻の芋焼酎「あおちゅう」

東京都にも焼酎の名産地がある。伊豆諸島だ。とくに希少価値の高い人気銘柄が青ヶ島の「あおちゅう」。その全貌をご紹介しよう。

友田 晶子

執筆者:友田 晶子

日本酒・焼酎ガイド

伊豆の芋焼酎と九州の芋焼酎の違いはなに?

 
このサイトをご覧の方なら、「東京都」にも芋焼酎や麦焼酎の名産地があることをご存知だろう。そう、伊豆諸島だ。

19世紀半ば、八丈島に流罪となった鹿児島の商人、丹宗庄右衛門(たんそう・しょうえもん)によって創められたのが、以前からこの土地で栽培されていたさつまいもを使った焼酎。以来この地方の焼酎は「島酒」と呼ばれ地元の人の日常酒として発達してきた。

以前、八丈島に焼酎&おいしいものの取材に行ったことがある。
生明日葉は「東京愛らんど・ショッピング」で通販購入可能!
そこで感じたのは、魚介類や野菜などの食材や食生活が南九州地方とどこか似ているなぁということ。これ「黒潮」が影響しているですねぇ。魚はもとより、植物も動物も、さまざまな文化も、長い年月をかけ、うんと南のほうから黒潮の雄大な流れに乗って運ばれて来たのだろう。

現に、明日葉なんて黒潮ラインの場所にはたいていあるもんね。この芋焼酎をはじめ食生活もなんとなく似ているし・・・。

◎↓友田晶子八丈島取材はこちらを見てね。◎
「田崎真也ワインライフ」(PDF)


さて、焼酎。
伊豆諸島は芋焼酎のほか、麦焼酎も知られている。温暖な環境のなか、芋と麦が二毛作できるので、両方の素材を上手に造りわけできるのだ。

また、九州の芋焼酎との大きな違いは「麹」にある。九州の芋焼酎の麹は「米」だが、ここ伊豆諸島の芋焼酎の麹は「麦」なのだ。クエン酸がたっぷり生成される麦麹ベースの芋焼酎は、非常に華やかな香りになり、味わいはすっきりとシャープでドライに仕上がる。「米麹」の芋焼酎は、ほっくりと肉厚でまろみがあり甘い風味になる。
このあたりが両者の大きな違いといえる。
さらに、芋と麦のブレンド焼酎も伊豆諸島には多い。こちらは癖がなく軽やかで飲みやすいタイプだ。

伊豆諸島10社の銘柄がずらり並ぶ。

色とりどりのパッケージは、南国らしいイメージだ。

↓伊豆諸島各島の酒造場はこちらへ。
「東京七島酒造組合」


→次頁で青ヶ島の「幻の焼酎」をご紹介!

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