日本酒/酒造、酒蔵訪問

福井の銘酒「花垣」を訪ねる 2

名水の里、酒米の里、寒仕込みと酒造りの3拍子が揃った大野の銘酒蔵「花垣」。造りのポリシーをうかがった。

友田 晶子

友田 晶子

日本酒・焼酎 ガイド

トータル飲料コンサルタント。ソムリエであり日本酒・焼酎きき酒師。アルコール飲料と食全般に携わる。キャリア30年の経験と女性らしい感性で愛好家・プロ向けに的確な情報を提供。日本料飲サービス向上研究会会長。藝術学舎・非常勤講師。著書多数。(一社)日本のSAKEとWINEを愛する女性の会(SAKE女の会)代表理事。

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700石に命をかける!


まず歴史から。
「花垣」銘柄で知られる南部酒造場の創業は享保十八年(1733年)。当時は大野藩御用達の金物商を営んでおり、明治34年より酒造りをはじめた。

「特定名称酒のみの生産」「製品の半分が純米酒」「平均精白50%」という手間のかかった造りが大きな特徴となる。

総生産数700石と聞いて驚いた(もっと多いように思ってた)。丹念で丁寧で生真面目な造りは10月後半から4月上旬まで続く。これは一般の造りより長いほうだ。
杜氏さんも、ふるさと能登の珠洲市に帰るのが4月中ごろになるので、杜氏仲間から「おまえのところは、いったい何石造ってるんだ?」といわれて困ると笑って教えてくれた。





米は手洗い。吟醸になると数秒間の間合いが重要になる。




朝の「蒸し」は戦場並みの忙しさだ。






花垣の味を生み出す重要な「蒸し」。





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