日本酒/酒造、酒蔵訪問

福井の銘酒「花垣」を訪ねる 1(2ページ目)

福井県大野市の銘酒「花垣」を造る南部酒造場を訪ねた。名水の里、酒米の里、寒仕込みと酒造りの3拍子が揃った銘酒蔵の紹介だ。

友田 晶子

執筆者:友田 晶子

日本酒・焼酎ガイド

日本酒好きなら、大野を知らなくっちゃはじまらないよ!


花垣の名前は謡曲「花筐」の一節からとられた。(=左)
久しぶりに雪に覆われる南部酒造場。(=右)

また、意外に知られていないが、この大野は酒米「五百万石」の生産量が全国3位である。
「五百万石」は繊細な旨味をもつ優しい味わいに仕上がる酒米。もちろんコシヒカリの生産量も多い。大野の気候風土がおいしいお米を生み出してくれるわけだ。その恵まれた環境にプラス、情熱を持った農家の方たちの協力で、有機認証をうける「五百万石」や「亀の尾」成功も日本酒好きには注目の話題だろう。


趣のある南部酒造場の正面玄関。雪でうまく写せな~い。(=左)
ここは有形文化財にも指定されている。(=右)


引き戸を開ければ明るい店内。お買い物もできる。

もうひとつ忘れてならないのが、雪深い土地ということ。「南部酒造場」 杜氏の畠中さんに聞けば「30センチくらいの雪がずっと積もっているくらいが酒には一番いい」とのこと。もともと積雪量が多いところで周りにはスキー場も多い(社長の南部さんはプロ級の腕前!)。この雪があることによっていわゆる「自然の寒仕込み」ができるわけだ。

このいい水、いい米、寒仕込み・・・と酒造りの好条件3拍子が見事に揃った土地が福井県大野市。ここのお酒がまずいわけがないのである。ちなみにもともとこの大野には30数軒の酒蔵があったのだとか。今は4軒・・・。それでもひとつの町に4軒というのは全国的に見ても多いほうなのだろう。


正面玄関にも湧き水がある。(=左)
まわりの空気より気持ち温かいの湧き水。なめらかで甘い水だ。(=右)


ここは七間(しちけん)通りなので「七間清水(しょうず)」の名がついている。

・・・ということで、1回目はここまで。次回は、蔵の中に入ります。
「花垣」の造りのポリシーはどこにあるのか。うまさのなぞを暴きますぞ。


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