南国生まれの焼酎のラベルが魅力的なことにはいつも驚かされる。

しっかり味わいの「龍宮 30度」

奄美大島黒糖焼酎蔵で最も小さい造り手である富田酒造場『龍宮』も、なんともいえない空気感を漂わせている。
力強さとおおらかさと、どこか懐かしい感じ。大和風のような大陸風のような島風のような…。本土と琉球さらには大陸の文化が交差するこの島ならではのセンスかもしれない。

よく見ると“商売大繁盛”の赤文字が燦然と輝いて、なんだか笑ってしまった。富田専務さんの茶目っ気だろうか。
これは春から縁起がいいではないか。2004年の新春にはもってこいのお酒だ。

しかし、一次も二次もかめ仕込みという、手間のかかる作業から生まれるミネラル感やまろみ、後味の洗練された切れ味に魅せられたリピーターが後を絶たず、かなりの入手困難銘柄になっているからどうしたものか…。


ほら、ここに「商売大繁盛」の文字!
 「完全コンピューター管理の麹製造機を置いてますが、不完全にしてます(笑)。手を入れたいからね」
 「温度管理など数字にとらわれすぎて右往左往したくない。キチキチやるのはよいことではない」
ほとんど一人で仕込みをなさる富田恭弘専務がそう笑う。
ラベルだけではなく、造りのポリシーにも、どこか力強さとおおらかさと懐かしさを感じるようで、またまたうれしくなった。

不景気風とキナ臭い香りがまだ残る2004年幕開けだけど、せめてお酒の世界ではこの
力強さとおおらかさと懐かしさを満喫したいものだ。

入手困難な“商売大繁盛”『龍宮』を、運良く手に入れることができれば、この一年は商売繁盛で安泰と信じたい。
今年も一年よい年でありますように。



『かめ仕込龍宮 無ろ過原酒 らんかん43度』(=左)。 無濾過生原酒だけにしっかりしゃきっと芯のある味わいだが、黒糖のまろみとふくよかさが魅力的。こちらもスペシャルボトル。(=右)


『かめ仕込み25度』 まろやかで優しい味わい。個人的にはこれが好き。


■ 富田酒造場  鹿児島県名瀬市入舟町7-8
    0997-52-0043

    
   『龍宮 30度』  900ml 1,220円
             1800ml 2,260円 

   『龍宮 かめ仕込み 25度』
             720ml 1,000円
             1800ml 2,030円 



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