嘉永蔵の内部 |
そして末廣酒造『嘉永蔵』へ。
趣のある木戸をあけると150年枯れずに沸きつづけている井戸が迎えてくれる。
太い梁とたか~い天井が目を引く。
新城社長のご案内の元、嘉永蔵ミステリーツアーへ。
広い土間には、野口英世博士や蔵で行なわれた映画やドラマの写真が飾られており、まずびっくり。
これは“ライカ”の棚 |
その奥には『クラシックカメラ博物館』(入場料大人300円 高校生以下100円)。
「オレの趣味」と笑いながら説明してくださる新城社長だが、明治大正時代からの貴重なカメラが約500台展示されており、1台数百万円というものもあるから、笑ってる場合じゃないのだ。
仕込み蔵は今年の新酒が静かに眠っている。出来上がりが楽しみ。
これはスパイ用の時計型カメラ最も高価なのだとか… |
新城さんってこういう人なんです。
ちなみに、この古酒、蔵を訪ねた方だけに販売している、超希少限定酒だ。1979年1升29,000円也。
2階はさまざまな展示品が並べられている。中には野口英世博士や、徳川慶喜直筆の書があり、またまたびっくり。
月1度の音楽会が開かれるイベントホールも見ごたえがある。酒蔵コンサートなどのイベント情報は末廣酒造サイトまで。
蔵造りの喫茶店「杏」 |
一休みなら、『杏(きょう)』へ。
モダンアートのような大胆な色使いも妙にしっくりくる蔵つくりの喫茶店。
「仕込み水を使った水出しカフェ」550円に、「大吟醸シフォンケーキ アングレーズソース」450円がやっぱ定番という感じだが、おすすめは「吟醸ゼリー」500円。
たいてい日本酒ゼリーって、固くってお酒の風味が強いか弱いかどちらかで、安っぽい味と決まっている。ここのは、ゼリーの大家といわれる先生にレシピを造ってもらい研究に研究を重ねた逸品だ。透明度、艶、口当たり、日本酒の風味、それに、溶け具合…、絶妙…。正直ゼリーなんて人生の中になくてもいいと思っている私でさえ、「こりゃうまい」と思ってしまいましたからね。
「いろんなところにこだわりをもっていらっしゃるんですね」と聞いたら、
新城さん「そらそうだよ。だって、このへんの人は皆、蔵に住んでるんだから、なんかちょっと違うことしないと、来てくんないでしょ」ですって。
ホント、おチャメでしょ。
皆さんも、末廣を訪ねた際はぜひ新城さんに会ってね。
というわけで、今回はちょっと短めのうまいもん探訪だったが、会津は末廣のほか名だたる蔵元が目白押しの地域。とくに秋から冬にかけてはおすすめの観光地だ。
再度蔵元リポートしますからお楽しみに。