スーパーの調味料売り場で見かける「みりん」ですが、よーく見るとラベルに「本みりん」とかかれたものと、「みりん風」とかかれたものがあるのに気づくはず。
「本みりん」は米やもち米を原料に清酒と同じように醸造されたもので、「~風」はそれに似せて造られたもの。特に「本みりん」は、醸造途中に焼酎を添加することで、米の甘味を残すので、エキス分たっぷりの極甘口の酒となります。
そう、れっきとしたお酒なのです。それもポルトガルのポートワインやスペインのシェリーなどとおなじような「酒精強化酒」。手間暇かけて丹念に仕込まれる「みりん」ですから、昔は、飲み物として親しまれていました。
もちろん今でも、昔ながらの製法で造られる「本みりん」もあるんです。
たとえば、岐阜県の白扇酒造(株)が造る
「福来純 本みりん 生詰 3年熟成」。琥珀色に輝く色、蜂蜜や甘露飴のような香り、口に含むと、ぽってりと舌に重く、なめらかな甘味とお米の旨味を感じます。
だまって出されると、まるでホワイトポートか、貴腐ワインのよう。冷やして小ぶりのグラスに注げば、極上のデザートワインやカクテルみたい。
昔の人は、こんな贅沢なもの、楽しんでいたのです。
21世紀の日本の食後酒は、これでいってみたいね。
ちなみに、わたくし友田が店長を務める、ワインバー・アルファでは、「福来純 本みりん」を田崎真也オリジナルグラスで楽しめます。
ご興味ある方、いつでもどうぞ。まずは、sake@im.allabout.co.jp までメールしてね。
●そばガイド井上さんもご愛用。井上さんの利用シーンが画像でばっちりわかる
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