■これだけは知っておこう!ベトナム料理編2
ベトナム版お好み焼き(バインセオ)
ベトナム版お好み焼き「バインセオ」 |
ドドーンと迫力のある大きさに、ほんのり黄色みがかった生地。作り手によって多少の違いはあれど、生地の端は薄い手すき紙のようで、その姿はまさに芸術品。これを少しちぎって香草とともに葉野菜に包み、タレ(ヌクチャム)につけてパクリ。
とたんに口のなかは香ばしさと甘辛酸っぱいタレの味で満たされ、あとから香草の香りが縦横無尽に駆けぬけた。
初めてこの料理を目にしたときは、その迫力に驚いたものの、食べてみると意外にもすんなりと胃におさまってしまった。食後の胃もたれもまったくなし。生地が薄くて軽い食感だし、タレや香草でさっぱりといただけたからなのかな。
お店によっては油っぽいところもあるけれど、基本的にバインセオは見ためよりは軽くいただける庶民的な料理である。
生地は、米粉をベースにココナツミルク(ココナツジュース)とターメリックを混ぜあわせて作られることが主。ほんのり甘みがあって、香りも楽しめるのがこの生地の特徴だ。これに豚肉、えび、もやし、玉ねぎなどを炒めたもの、蒸した皮なしの緑豆をのせて半月状に仕上げるのだが(中の具材や大きさなどは人によってさまざま)、上手に作るには、これまたとっても難しい。
ベトナムの主婦から教わった焼き方のコツは、“生地の材料は一気にまわしいれ、まわりは薄く。そして全体をパリッと焼き上げること。”
文字にするのは簡単だが、実際に作ってみると、慣れるまでは至難のワザ。だからお店によっても見ためがさまざまになってしまうのだ。
とはいえ、生地の好みはひとそれぞれ。いろいろなお店で試してみて、お好みのタイプを探してみてください。
■バインセオの作り方はコチラを。