カウンター越しに見えるプロセスもおいしさのひとつ
多くの焼き肉店がひしめきあう、神戸の旨いもの激戦区のひとつである長田区。この場所で70年も続いている「元祖 平壌冷麺屋」の東京一号店。「元祖 平壌冷麺屋」は、長田区の本店のほか、神戸や大阪に数店舗店を構える人気店である。水キムチの旨みがたっぷりのスープはさっぱり清涼感あり。好みで酢と芥子をいれて。 |
東京に進出したのは、2007年3月。赤羽橋駅と麻布十番駅の中間(赤羽橋駅からのほうが少し近いかな)、駅から徒歩6~7分という、個性あふれる小さな店がぽつりぽつりと立ち並ぶ、静かな一角に店を構えた。オープン当初から話題となり、現在でも近くの会社員や遠方からわざわざ足を運ぶひとたちと、客足がたえないようだ。
ランチが比較的遅くまでやっているということと、店内がわりかしこじんまりとしていて、気兼ねなくはいれる雰囲気があること、また、外観にセンスが感じられる?清潔感があるところも支持されているのではないだろうか。
この店でいただける冷麺は、創業者の出身地である平壌式。麺はそばの実の白い部分(日本そばでいう、さらしな粉ですね)とでんぷんを合わせ、そば湯で打つ。注文を受けてから生地を成形しなおし、特有の製麺機へ。生地は細い口からにゅるにゅるっと、ところてん式に押し出され、すぐ下の湯に落として1分ほど茹であげられる。そのあとは、すぐに冷水でしめてできあがり。この間、ほんの数分。あっという間だ。
5席ほどあるカウンターに座れば、この一部始終を見ることができ、思わず身を乗り出してしまうほど楽しい。ひとりやふたりで訪れるときは、断然カウンター席がおすすめ。