ソバ粉のような少し黒みがかった麦の一種から作られる、内モンゴルの中心地フフホトの名物料理「ヨウメン」。そばのような形から蜂の巣状、ロール状など形はさまざま。和え物にしたり、タレにつけて食べる。
タレは、羊肉のダシでとった温かいタレ(右)と醤油に黒酢を合わせた冷たいタレ(左)の2種。目でも舌でも楽しめるこの料理に出合ったときは、その変幻自在な形と繊細な味わい感動してしまった。ちなみに、この料理を作っていたのは草原出身の女性ばかり。この料理が作れるようになるには、かなりの年月を要するそうだ。
バターをたっぷり練りこんだ小麦粉の麺をヨーグルト入りのスープに浸して食べる麺料理。スープは干した羊肉でダシをとり、ヨーグルトのほかにクリームを加えたコクのある味。しかし、味つけは塩だけ(たぶん)というシンプルさなので、見ためよりもあっさりといただける。ただ、バターたっぷりの麺は胃にずっしりときて、たくさんは食べられないが・・・。
生乳を加熱しながら泡立て、自然に冷ますと表面に固まる膜(脂肪分)が「ウルム」。モンゴル人は乳製品のなかでこれがイチバン好きというひとが多い。その味わいはリームチーズのようにねっとりとしていて濃厚。パンにのせたり、お茶に入れて食すことが多いが、レストランでは小麦粉と卵で包んで揚げるなど、手の込んだ料理にも姿を変える(写真右)。