ウイグルのお母さんから習う、とっておきレシピ第1弾。今回は、ウイグル人なら誰もが大好きな、家庭でも外でも頻繁に食べられている定番中の定番の料理「ラグメン」をご紹介します。
ラグメンは、日本のうどんほどの太さのコシのある手打ち麺に、羊肉などの肉とたっぷり野菜を炒めたものをかけた麺料理。麺の生地は、よく練ってから寝かし、うず巻き状にくるくると重ねていき、両手をつかって伸ばしていく。これがウイグル流の作り方だ。
実は、この作業こそがこの料理の腕の見せドコロ。慣れないとちょっと難しいけれど、これをマスターしたら、きっと周りの人から羨望のまなざしで見られるはず!
というのも、ウイグルのお母さんがこの作業をしているのを初めて見たとき、友人とふたりで、“おぉ~、すごい!!”とおもいっきり歓声をあげてしまったほど、惹きつけられるパフォーマンスだったから。
歯ごたえバッチリのシコシコ麺さえマスターしたら、あとは簡単。手軽に作れる本格的なウイグルの麺料理、ぜひお試しあれ!
ウイグルの麺の作り方は、
日本の手延べそうめんとソックリ!
友人が、ウイグルのお母さんが麺を伸ばしているところをみて、「あぁ、この作り方は日本のそうめんと似ているね。」とふとつぶやいた。
「えっ、そうなの?」
なんて答えたあと、そのことが気になったので、家に帰ってからネットで手延べそうめんの作り方を調べてみると、ほんと、そうめんを乾燥させる前の、生地をくるくると渦巻き状にしてから、伸ばしていくところは、まったく同じ。
ただ、ウイグルの場合は、伸ばすときにテンポよく“手”で5mmくらいの太さに伸ばし、そして両手を使ってさらに細く伸ばしたあと、パンパンッと麺をテーブルに打ちつけて仕上げるのだが、この作業だけが違っている。
ウイグルのお母さんの作り方だと、粉はグルテンの含有量が少ない薄力粉を使っているし(もしかしたら、日本ではたまたま薄力粉を使っただけで、ウイグルではグルテンの含有量が多い粉を使っているのかもしれないけれど)、生地をそれほど寝かしていないので、日本のうどんに比べてあまりコシがないのでは?と思いきや、しっかり食べ応えのある麺に仕上がっていたのは、この“麺をテーブルに打ち付ける”作業が大きく作用しているのかもしれない。
ちなみに、日本のうどんは中力粉を使うことが多く、グルテンの含有量は薄力粉よりも多い。グルテン含有量が多ければ多いほど、生地はもちもちするのである。
それにしても、日本がウイグルの影響を受けたのか、それとも逆なのか。
小麦粉や麺の起源を考えると、やっぱり前者だと思われるのだが、あらためて、普段何気なく食しているものが、他国でも似たような形で食されていることに気づくと、やっぱり食は各国繋がっていて、少し立ち止まって調べてみると、やっぱり面白いものだなぁとしみじみ思う。今回は日本とウイグル、アジア圏だけの比較だったけれど、ものによっては、これがアジアとアフリカ、南米などなど、アジア圏だけの話にとどまらないことも多いから、食ってやっぱり本当に面白い。
麺の歴史をもっと詳しく知りたいかたは、コチラ↓をご参考にどうぞ。
■うどんの歴史
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