話題の料理とは、“肉骨茶(バックッテー)”という薬膳スープ。
薬膳スープというと、高麗人参などが入っているちょっとくせのある個性的な味で、少しものたりない・・・などとおもわれがち。でもこのスープはちょっと違います。
土鍋に、ウーロン茶みたいなこげ茶色のスープがたっぷりと入っていて、さらにその中には、骨付きの豚肉(スペアリブと三枚肉)と生しいたけ、湯葉、油揚げ、ねぎがゴロゴロと豪快に。ボリューム感は申し分ないほどたっぷり!!
一見コッテリしているようですが、食べてみるとこれが意外とサッパリ。この秘密のひとつには、豚肉は茹でこぼしてアク抜きをしているからだそう。
あっそうそう、このスープはなぜ薬膳スープといわれているのかということをまだ話していなかったですね。
実は、このスープには八角、シナモン、丁字、ナツメ、ラカンカ、当帰などのスパイスが20種類以上も入っているからなんです。
スパイスは水からグツグツと2~3時間煮出し、成分をじっくり引き出しているそう。煮込みすぎると臭みや苦味が出てくるので、煮る時間は充分に注意しているとのこと。
現地中国系マレーシアの人たちは、このスパイスの調合を、なんと漢方を扱う薬局にお願いしてやってもらっているそう。配合はそれぞれの薬局によって違って、これはどうも各お店秘密らしい。
このお店も、現地の薬局にお願いして調合してもらい日本に送ってもらっています。配合は、ザンネンながらやはり教えてもらえませんでした・・・。
味のほうはというと、塩と甘みのある中国醤油をほんの少し入れただけで、あとはほとんどスパイスの味というかんじ。このお店では、中国醤油に唐辛子、にんにくのみじん切りを加えた辛いタレに具をつけて食べます。
現地中国系マレーシアの人は、ご飯にスープをかけて雑炊のようにして辛いピクルスとともに食べることが多いそう。日本でいう雑炊、ネコマンマみたいなかんじですね。
スープ自体の味つけは少し濃いめなんですが、ご飯と一緒に食べるとバランスがよくなっています。
次のページで、このスープはどのようにして生まれたのかを紹介いたします