ディナーコース(1万円)より。
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左は野菜のマリネ、右がホタテとパプリカのマリネ |
ベーコンとオリーブのパンケーキ |
まずはアミューズから。写真左のグラスに入っているのは「野菜のマリネ」、そのお隣のスプーンに乗っているのは「ホタテとパプリカのマリネ」となっています。そして写真右の一口大のパンケーキはベーコンとオリーブを使ったもの。ワンプレートにこれら計3品が端正に並べられて供されます。「野菜系」「魚貝系」「肉系」とバランスのとれたヘルシーなスターターですね。
・Bourgeonnement
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ジャガイモのヴェローテ |
続いては「ジャガイモのヴェローテ(ヴルーテ)」。ジャガイモの持つ大地のミネラルを伴ったヴェローテのマイルドでクリーミィな舌触りと、爽やかな春風のようにスーっと喉を通っていくキレの良さが、いくらでも飲んでいたくなるほど飲み飽きない味わいを生み出しています。
さらに、雲丹の旨味が引き立つ適度な塩加減も印象的でしたし、盛り込まれたアーモンドスライスやクルトンがヴェローテの食感に心地よいアクセントを付与しており、これらがより複雑で奥深い味わいに変化させてくれるのです。ブラボー。
・Tourteaux
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北海道毛ガニ コンソメジュレ 貝のエムーション |
さて、ここからは「ユニッソン・デ・クール」の魅力の一つでもある「魚介類」を使った皿が続きます。まずは、「毛ガニ」を使った一皿が登場。小さなカップの中にはコンソメのジュレや毛ガニが層仕立てに入っていて、トップには貝を使ったエムーション(泡)付き。
貝のエムーションを纏った毛ガニの旨味はもちろん、もっとも驚かされたのが、コンソメジュレの存在。コンソメはフレンチのキホンの基本とは言うものの、これだけのクオリティのコンソメと出会えることは意外に稀。コクがありながらキレもあり、何より圧倒的な香りで、目が覚めるようなコンソメに仕上がっているのです。見た目というか、レシピだけで見れば和食っぽいですが、食べると完全に極上フレンチ。これには、やられましたね。
・Mediterranee
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紀州イワシ 島根コウイカ トマトコンフィ プロヴァンサル |
紀州イワシ、島根コウイカなど新鮮な海の幸を、トマト、玉葱 オリーブなど地の幸と共に合わせた前菜。どの素材も溢れ出るような瑞々しさが隅々まで行き届いた良質なものばかりで、特にイワシの皮目の輝き具合と、コウイカの透明感は、まるで捕りたてのような鮮度感。盛り付け方も食べるのがもったいないほど美麗ですし、シェフの卓越したセンスを魅せつけられた一皿でした。