関西最高峰のグランメゾン
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この扉の向こうに非日常な空間が待っているのです。 |
その昔、大阪は福島のホテルプラザは「食のプラザ」と称されるほど、大阪では美食の殿堂として鳴り響いた存在でした。
中でもステファヌ・ランボー(現在は南仏の2つ星、ロアジスのオーナーシェフ)率いる「ル・ランデヴー」は、その象徴ともいうべき垂涎のグラン・メゾンでしたが、ホテルプラザが1999年3月に廃業となり、ル・ランデヴーも運命を共にしました。
大好きなレストランでしたので、ル・ランデヴーが無くなった当時の喪失感は相当なものでしたが、それから暫くして、ル・ランデヴーで10年間修業された高井実さんが、旧プラザのすぐ足元で、変わらぬレベルの料理を親しみやすい価格で食べられる「
レストラン ヴァリエ(Restaurant Varier)」を始められた時、驚喜と安堵の声を上げたことを思い出します。
以来早や9年、大阪では安心してハイレベルのフレンチが食べられるプチ・メゾンとして評価され続けてきましたが、そのヴァリエが今年7月に竣工したばかりの「中之島ダイビル」の2階に移転され、大変身を遂げました。
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シェフの高井 実さん(写真右)と総支配人の井上 清志さん(写真左)。 |
「いつかは自分が納得のいく店を!」と、秘めたる闘志を抱き続けておられた高井シェフは、4年ほど前から移転先を探しておられたそうです。そんな中、大正14年竣工のレトロなダイビルの建て替えプロジェクトを知り、「水の都大阪でも格別に由緒ある、堂島川に面するこの地になら」と、移転することを決意されたというわけです。
元々、ホテルプラザ仕込みの高井シェフの極上料理と、洗練された物腰の井上総支配人によるサービスは、グランメゾンでこそ、その真価を発揮すると個人的に考えていましたが、今回の移転した姿を見ると、その確信が正解だったと確信しましたね。「新・ヴァリエ」というよりも、「真・ヴァリエ」と成り、「レストラン ヴァリエ」ではなく、「グランメゾン ヴァリエ」と呼んだほうが、より相応しい気がします。スタッフの数も一気に増員され、例えるなら、福島時代が「室内管弦楽団」とすれば、中之島移転後は、まさに「交響楽団(オーケストラ)」。
当然、広くなり、スタッフの数も増えると、シェフ&総支配人の仕事の幅も量も、以前とは比較にならないほど増加されたとは思いますが、グランメゾンという相応しい「城」を構えられたことで、お二人の真髄ともいえるポテンシャルが発揮されているかのようです。
グランメゾン ヴァリエ
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居心地抜群のウェイティングルーム。 |
エントランスを入ってすぐ右にはシックなウェイティングスペース。
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バーカウンターもあります。 |
その奥にはクラシックなバーカウンター。
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グランメゾンたるメインダイニング。夜はグッとムーディな雰囲気に。 |
そして左へ進むと正面に堂島川を望む、まさに「グレート」なダイニングルームが左右に広がります。
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カップル向けソファ席 |
木の温もりが感じられるダイニング |
天井回り縁は典雅なデンタル・ブロック・パターン、壁には重厚なマホガニーの木製パネルが張り巡らされ、オペラアリアの流れる店内は、フランスの伝統あるグラン・メゾンにワープしたような気分になりますが、椅子やソファーの各所にはモダン・テイストの遊びも取り入れられているところも面白いですね。
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個室も完備。 |
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堂島川を望む窓際席。 |