自称「バカップル」なじゅん(ゴトウのことです)とあさこ(ダンナのことです)のパートナーシップについてお送りする「おまけコーナー」です。
第3回 割れ鍋にとじ蓋
この世界、料理ができて当たり前、なところがありますよね? ホームパーティでは鉄人顔負けなおもてなし料理が所狭しと並び、お花見では腕によりをかけて見事なお重を作ってくる人が必ずいるものです。
僕はそこまでじゃありませんが、学生時代から独り暮らし(おまけに貧乏)でしたし、ぜんぜん嫌いじゃなかったので、時間があれば自炊してました。凝ったものはできませんが、世間の奥様方同様、たいがいの家庭料理なら作れます。
ところがダンナときたら、料理はからっきしダメ。一度だけ「男の料理」でソーミンチャンプルーならぬ「冷や麦チャンプルー」を作ったことがあって(ダンナは沖縄フリークなのです)、阿佐ヶ谷の伝説として語り継がれています。
というわけで、専ら我が家では僕が料理担当です(気分は奥さん)
洗濯とか掃除とか、だいたいのことは二人でやるようにしてますが、料理だけは僕の専売特許。基本的に平日は毎日、ダンナが帰って来る時間に合わせて晩ご飯を用意しています。
家計を助ける意味もありますし(配偶者控除とか無いですからね)、栄養のバランスにも気を遣えるし、いっしょにご飯を食べるヨロコビもあって、いいことづくめです。
「ウマい」とか「ちょっとしょっぱい」と感想を言うと、後はテレビを見ながら黙々と食べてたりするダンナですが、それでも自分が作ったものを食べてくれるのはうれしく、幸せです。
逆に、ダンナのほうは、僕が苦手な分野を担当してくれています。たとえばPCのセッティングや配線、大工仕事、力仕事、高いところにある物を取る、などなど…いわゆる「男仕事」ですね。「ダンナ」と呼ぶゆえんです。(僕は「オクサン」とは呼ばれませんが)
本当は一人で何でもできればいいのでしょうが、人にはやはり得意不得意がありますよね。ウチは二人の「できる」がものの見事に相手の「苦手」をカバーしあうカタチなわけで(たぶん男同士にしては珍しいのでは?)、いとありがたし…と感じることしばし。(割れ鍋にとじ蓋、とも言いますが。笑)
そうそう、最近、いたく感動したことがありました。ご飯を食べ終わった後、僕が茶碗やお皿や箸や鍋釜を洗って、布巾でキッチンを拭いて…とかやってたら、その一部始終を見ていたダンナが「本当におつかれさま」と言ってくれて。それだけでもうれしかったのですが、数日後、ダンナは自主的に洗い物をしてくれるようになったのです。9年目の、ささやかな革命でした。