損か得か、社内恋愛の是非
最近、先輩との距離が縮まってきたわ! |
社内恋愛が生まれやすい理由
勤務先での労働時間が8時間であれば、1日の約3分の1を仕事に当てていることになります。そして睡眠時間が約8時間であれば、起きている間に過ごす半分は職場となり、人生の中でも大きな環境要素です。職場はお互いの「素」が出る場所でもあるので、その中で、気の合う人が見つかれば、自然と親しくなるものです。同じ会社を選ぶ時点で、価値観が似ていることもあるでしょう。初対面の時から、仕事の共通の話題もあり、頻繁に顔を合わせることにもなるので、お互いの距離が縮まるスピードも早いはず。これだけ条件がそろっていれば、社内恋愛が生まれやすいのも納得です。実は、結婚につながる出会いは職場が多い
さらに結婚した二人の出会いとして、社内恋愛の割合が高いことをご存じでしたか?国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査 結婚と出産に関する全国調査の結果概要によると、「夫妻が出会ったきっかけの構成」では、1987年の調査以降20年あまりの間「職場や仕事で」という回答が3割程度あり、最も高い数値でした。最新の第13回(2005年)の調査では、「友人・兄弟姉妹を通じて」(30.9%)に抜かれ、「職場や仕事で」(29.9%)は2番目になりましたが、最近ではあまり聞かなくなりましたが、一昔前は、結婚と同時に会社を辞める「寿退社」や、夫に「永久就職」という言葉も、女性の定番のライフスタイルでありました。
企業は、実は社内恋愛は歓迎しない?
社内恋愛は禁じられていても気持ちが抑えきれない! |
1つ目は、セクハラ・パワハラの予防対策です。社内恋愛がこじれた場合には、「上司の誘いを断りたいのだけれど、断れない」という状況を作りやすく、セクハラ、パワハラにつながる可能性が高くなります。最悪の場合は、どちらかが退職しなければならないこともあるでしょう。また、セクハラ裁判となって大々的に報道されれば、企業のイメージダウンにつながり、一社員の行動が大きな損失を引き起こすことにもなりかねないからです。
2つ目は、公平な社員評価を担保するためです。上司と部下の恋愛の場合、部下を評価し、給与を査定する立場の上司は、恋人である部下をひいき目に見て、その他の部下を公平に評価することが難しいのではないかという懸念があります。恋愛するのは当人の自由だとしても、まわりで見ている部下たちは何となく釈然としない感じがあるでしょう。
3つ目は、社内のチームワークをかき乱す可能性があるということです。公私混同して、職場で、いちゃつく姿を見せつけられるのは困惑しますが、何よりも手に負えないのは、二人が喧嘩している時でしょう。一緒に働いているメンバーは、二人の間に漂う不穏な空気に巻き込まれてしまうからです。
これに関しては、オールアバウト独自のユーザー参加型アンケート「恋愛裁判」による(※現在はサービス停止済)、お題「社内恋愛は?」に対する意見でも実害例が幾つも指摘されてました。投票結果は、無罪83.4%、有罪16.6%と、基本的には社内恋愛も問題ないと思っている人が多いようでしたが、有罪派の意見は、実際に身近な社内恋愛に遭遇した上で、意見を述べていたのが特徴的でした。たとえば、以下のようなものです。
・社内恋愛をして業務に影響がでなければ無罪なのですが、影響のでなかった人が私の会社ではいないので、有罪とさせていただきました。(男・30・岐阜県)
・ずっと無罪な考えでしたが、結婚まで行かなくお別れとなった元カップルが、チームの輪を乱すという何とも迷惑な状態にされた事があり、偏見ではありますが、それなら禁止となっていたほうがと考えるようになりました。(男・29・東京都)
社内恋愛は、絶対したくない人6割!?
社内恋愛は高リスク、高リターン? |
それでも恋に落ちてしまったら?
しかし、会社では社内恋愛が禁止されていたり、頭ではリスクを分かっていたとしても、一度恋に落ちてしまえば、その気持ちをコントロールするのは容易なことではありません。また、会社の規模にもよりますが、社内恋愛のチャンスを実際に活かすのは、そう何度もないでしょう。頻繁に繰り返して、社内に元カレ・元カノが複数いると噂になれば、あなたの恋愛モラルを疑われる場合もあります。社外の恋愛よりも、中途半端な気持ちでは付き合えないことを覚悟して、職場や仕事を通しての縁も、上手に活かしていきたいですね。■関連記事
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