あなたは婚活ブームに踊らされている?
さて、それでは、なぜ、世の中はこれほどまで婚活ブームに沸いているのでしょうか?婚活は、もともと、社会現象を学術的な観点から表現するために、社会学者により作られた造語で、本来はニュートラルな意味づけがされていたコンセプトのはずです。ところが、現代の少子化問題に加え、産業界におけるビジネスチャンスがフォローの風を吹かせ、あっという間に、社会的ブームを巻き起こす結果となりました。
さて、ここで考えなくてはならないのは、先のデータからもわかるように、婚活が、必ずしも未婚男女の純粋なニーズから生み出されたものではないということです。
更に、昨今の婚活シーンにおいては、結婚の意義や結婚生活に伴う現実という本質的な問題が真摯に語られる事は少なく、その結果、結婚することが一つの流行の如く位置づけとなってしまっていることです。
この世の中には、もともと結婚への強い憧憬を抱き、とにかく、結婚したいと考える未婚男女も少なからず存在します。また、多くの人々は、旧い社会の慣習を尊重し、結婚を人生における必須条件と考えていることでしょう。
そういう人々にとっては、システマティックにスキルを磨きながら、結婚目的の出会いを求める行動(婚活)は、理にかなっていると言えます。
一方、現代社会を生きるあなたは、結婚すること自体に目的を見出すのではなく、結婚を、愛する人とより深く結び付くための自然なプロセスと捉えているのではないでしょうか?
もし、そうであれば、最初に結婚ありきの婚活には、多少なりとも異和感を覚えているはずです。
周囲の雰囲気に流されて、無為に婚活にエネルギーを注ぐ前に、もう一度「結婚することが目的なのか? それとも、愛する結果として結婚をするのか? 」自分自身のスタンスを決めておくことも必要かもしれません。