タージマハル周辺をお散歩しよう

ヤムナ川とタージマハル。「タージ」は「ムムターズ」が語形変化して「ムム」が省かれ「ズ」が変化したもので、ムムターズの名前そのもの

ヤムナ川とタージマハル。「タージ」は「ムムターズ」が語形変化して「ムム」が省かれ「ズ」が変化したもので、ムムターズの名前そのもの

タージマハルの周辺はお土産物屋や安宿であふれている。その一本通りを入れば、もうインドの民家だ。散策しているとあっちこっちから声がかかる。「ジャパーニ、一杯やってけよ」とチャイ屋のおやじ。「写真撮ってくれよ」というのでパチリ。「ここに送ってくれ」とおやじはメモを渡す。すると隣の果物屋が「オレも撮ってくれ」とパチリ。正面の裁縫屋のにーちゃんは、わざわざ洋服を着替えてパチリ。

おやじが「川の向こうに行ったのか?」というので行ってみた。最初は船で行こうと思ったけど、船頭はおやじに聞いた値段の5倍くらいを提示してきたのでやめにして、半日20ルピーで自転車を借りてみた。

ヤムナ川からはタージマハルがまる見えだ。川面に映るタージマハルを眺めながらシャー・ジャハーンが計画していた黒の廟を思い浮かべるのも一興、幽閉されていたアグラ城を望むのもまた一興。

ヤムナ川と牛を追っていた子供たち、そしてタージマハル

ヤムナ川と牛を追っていた子供たち、そしてタージマハル

ボケーっとしていると子供たちが声をかけてくる。「ハロペンハロペン」「ジキジキジキジキ」。ハロペンとは、「ハロー、ペンかなんかちょうだい」という意味。ジキジキとはアジア各地で耳にする言葉で、jig-jig、あるいはzig-zigでSEXの英語スラングだが、本当の語源はよくわからない。

うーん、ほんじゃま空手ごっこでもしようか。じゃあおまえはジャッキー・チェン、おまえはジェット・リー、オレはブルース・リー、おまえはサモ・ハン・キンポーだ。最後の子が露骨にいやな顔をするのでジャッキーを蛇拳のジャッキーと酔拳のジャッキーに分ける。

子供たちと遊んでいると日が落ちて、タージマハルがピンクに染まる。大理石のアラベスクや浮き彫り一つひとつに夕陽が刻まれて、夜をたたえた青暗い空にぽっこり浮かぶ。