国際結婚/国際結婚アーカイブ

流産の宣告に2人で泣き続けた日(3ページ目)

妊娠発覚からちょうど1カ月たった日、直美さんの体調に異変がありました。急ぎ病院に行くと、なんと赤ちゃんの心音が聞こえないとのこと!? やがて2人は、悲しい現実に立ち向かうことになるのです。

執筆者:シャウウェッカー 光代

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つらさこらえて結婚式でスピーチ

その翌日、5月10日は土曜日でした。朝6時頃、再び不正出血があり、手術を待たず、激痛とともに流産。その日は夕方から友人の結婚式に出席することになっていました。しかも、お祝いのスピーチを頼まれているのです。このタイミングで、なんと酷なことか……。

心配するお母さんのすすめで病院に電話連絡をすると、すぐ診察をしたいとのこと。スピーチに間に合うように、特別早く診察をするので必ず来て下さいとのことでした。出血が止まらないとフラフラする可能性があるので、万が一の時のために宿泊(入院)の準備もしてきてください、とも言われたそうです。そんな状況だったので、結婚式に出る服装のままで病院に行きました。

診察の結果、幸い内部はきれいになっていることが分かり、手術の必要はなく、お薬だけで経過を見ることになりました。その後、お腹も楽になったので、予定通り、お友達の結婚式に出席。スピーチもしっかりでき、自分の気持ちをいちばん伝えられることをしようと思って選んだ『祝い酒』も、泣きながらですがちゃんと歌えたそうです。

実はこの歌、その日の朝、急遽お母さんから教わったのだそう。お母さんは直美さんの練習を聞いて、笑いながら泣いていたようだったといいます。お母さんもおつらかったでしょうね。少し立ち直った直美さんは、今日という日に歌えてよかったと、心から思ったそうです。

夢で会いにきてくれた…

その日の夜、直美さんはまた夢を見ました。そこに出てきたのは、成人男性の影でした。夢の中で直美さんが部屋の電気を消した瞬間、その影の人の手が直美さんの手を触ったのだそうです。お母さんもそこにいて、「外に誰かいる~」と叫んでいました。

すべては夢の中の出来事ですが、後に「あれは私の赤ちゃんの魂の姿だったのかなぁ…」と、ふと思ったそうです。

「赤ちゃんは男の子だったかもしれない」と話すと、不思議なことに、スコットさんもお母さんも同じように感じていたそうです。本当に男の子だったのかもしれない……。夢の中で、大人になった姿で、母である直美さんに会いにきてくれたのでしょうか……。


ガイドの取材秘話は次ページで……

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