故郷の食を楽しむ
食体験も万博の重要なポイント。パートナーの国のパビリオンにカフェやレストランがあったら、ぜひ立ち寄ってきてください。本国からシェフを呼び寄せ、伝統的な味を再現したり、日本には輸入されていないビールやワインを提供しているところもあります。なつかし~い故郷の味に、パートナーの顔も思わずほころぶでしょう。
ただ……、会場内のレストランは全般的にややお高めです。それが残念。
そこでおすすめの食べ方は、2人でシェアしながら何カ所かを食べ歩くこと。パートナーのパビリオン以外でも食べてみたい味が絶対あるはずなので、ここではメインっぽいものを、あっちではデザートを、などいろいろ試してみるといいですよ。
もちろん「今日は奮発しちゃう!」というなら、1カ所でドーンと、というのもグー。
スイス館でこんなことを
私たちも、着いてまず行ったのがスイス館でした。お目当ての1つは、日本ではめったにお目にかかれないスイスビールとスイスワイン。メニューは、スイスの代表的な味をお弁当風に詰め合わせたボックスプレートが5~6種類あり、値段は2,500~3,000円です。ちょっと高いなあとは思ったけど、まあ今日は特別だからいっかということで、列に並びました。そう、このレストランはけっこう人気で、お昼の時間帯はとっくに過ぎているのに、待っている人がまだたくさんいるのです。
並んでいる間にスタッフの様子を観察してみると、日本人らしき人もいるものの、ほとんどがスイス人。日本語で案内されますが、お客様が外国人だと英語で話しかけています。
そこで、私は夫に「スイス・ジャーマンで話してみて」と言いました。ほっとくと英語で答えてしまうような人なので、せっかく自国の人と話せるのだから、母国語で話してほしかったのです。
案内係の人とスイス・ジャーマンで話した彼。次にオーダーをとりにきたウエイターさんと話しました。ところが、このウエイターさん、スイスのフランス語圏出身の人で、話す言葉はフランス語。夫は必死で頭の中をフランス語モードに切り替えたそうです。
ウエイターさんもうれしかったのでしょうね。お店の混雑も緩和されてきた頃、お皿を下げに来たときに、夫と話していきました。日本に住んでいるのですか?とか、何の仕事をしているのですか?などと聞かれたそうです。そして「僕は9月までいますので、ぜひまた来てください」とのこと。万博のために日本にやってきて、こうして一生懸命働いているスイスの人に会えて、2人ともなんだかうれしくなりました。