国際結婚/国際結婚アーカイブ

「私たちの国際結婚」シリーズVol.3(前編) ワーホリと大雪がご縁を呼んだ?(2ページ目)

さまざまな国際結婚カップルの出会いから現在までをリポートしていくシリーズ第3回目。ワーキングホリデーでカナダに来て、仕事を通してご主人と出会ったYokoさんのお話です。

執筆者:シャウウェッカー 光代

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■ビザの期限を何とかクリア

ワーキングホリデー・ビザの期限が切れる8月までに、その後の方向性を決めておかなければ……。
ビザが切れたら観光ビザで滞在することはできますが、観光ビザでは働けません。ガイドの仕事を続けるには、雇用主にスポンサーになってもらい、ワーク・ビザを取得する必要があります。

まだガイドとしての仕事を納得するまでできていないと感じていたYokoさん、作り上げたノートや自分が参加した研修の克明なレポートを上司に提出して、折あるごとに仕事への熱意をアピールします。そして、できればこの仕事を続けたい、ということを上司に訴えました。

ワーク・ビザは手続きがけっこう煩雑なため、スポンサーになってもらうのはそう簡単なことではありません。会社側がそこまでしても"この人にうちで働いてほしい"という気持ちがないと、なかなか難しいのです。
しかし、日頃の仕事ぶりとアピール作戦が功を奏し、既に支店長さんから高い評価を得ていたこともあって、会社が彼女のワーク・ビザを申請してくれることになったのです。

実はこれが出会いへの見えざる第一歩でした。

■バンクーバーに大雪が降った日……

「ワーク・ビザで働くようになってから、出会いがあったのですね?」
Yokoさん「そうなんです。しかもいろいろな偶然が重なって……」
「うわっ、聞きたい聞きたい!」
Yokoさん「その年('96年)のクリスマスの後、バンクーバーで大雪が降りましたよね?」
「ああ、覚えています。バンクーバーって冬でも街なかにはあまり雪が降らないのに、あの年はすごかったですよね」
Yokoさん「その雪にも関係があったのですが……」

その大雪の日、日本から来る大きなスキー・ツアーを出迎えるため、彼女は空港に行っていました。そのツアーは添乗員さんが同行しているので、Yokoさんは空港で出迎えてバスまで案内するだけの役目でした。ご一行が全員無事バスに乗れたら彼女の仕事は終わり。バスには同乗しないはずだったのです。

Yokoさん「ところがあまりの大雪で、添乗員さんが心配になったらしく、一緒にウィスラーまで乗っていってほしいとおっしゃるんですよ。準備もしてないし、本当はあまり気が進まなかったのですが、その後の予定は何もなかったので、会社に電話して事情を話し、上司の了承を得てバスに乗ることになったのです。
その時の運転手が彼でした」

海外旅行の際、現地の市内観光や空港~ホテル間の送迎には、自社バスを使う旅行会社と、提携している現地会社のバスを利用する会社とがありますが、このときは後者だったのです

「彼のほうも、本来はシフトがないはずだったのに、この日たまたま運転することになり、初めて日本のツアーバスを担当したのだそうです。しかも彼はアルバータ州から引っ越してきてまだ日が浅かった…。カルガリーでは石油会社に勤めていましたが、バンクーバーでは薬物犯罪を犯した青少年のカウンセラーをしていて、ドライバーの仕事は始めたばかりだったのです。
他のアジアの旅行者に比べて、日本人は静かで話しかけてきたりしないので、あまりフレンドリーじゃない人たちと思っていたようですよ(笑)」

ウィスラーへ行くバスの中では……>>>
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