寒さに閉じ込められていた冬の最中、ポルトガル伝来の南蛮菓子「鶏卵素麺」(けいらんそうめん)をつまみながら熱々のコーヒーを飲んでいたら、どこへ行っても「卵黄と砂糖」の黄色いお菓子ばかりが目に付いた、ポルトガルの旅を思い出しました。
(目次)
P1 「松屋菓子舗」と鶏卵素麺
P2 世界に広がるポルトガルの味
筑前藩主と「松屋菓子舗」
黒田家の定紋藤巴を デザインした包装紙。 |
筑前藩主、黒田光之公はこの菓子が気に入り、松屋菓子舗に黒田家の定紋藤巴の使用を許したといいます。砂糖と卵を贅沢に使った、キラキラと輝くエキゾチシズムにあふれるお菓子がどれほど衝撃的だったか、伝わってくるような話です。
「鶏卵素麺」(けいらんそうめん)とは
「鶏卵素麺」 その名と見た目から、間違って 湯にくぐらせた人もいるとか。 |
口に入れると金糸の束がほろほろと崩れ、たっぷりの蜜が舌にしっとりと馴染みます。
食べるときは、 一口大に切り、 箸か一文字を添えて。 |
次ページでは、世界に広がるポルトガルの味をご紹介します>>