どうして、短か~い麺棒は、長~いそばをのすのに役立つのか…
はい、それはこちらをご覧ください。そばを長くする工程を「幅出し」と言いますが、しっかりと幅を出す(長い麺にする)ために、そばガイドが新しい道具を開発しました。それがこの、450mm(一尺五寸)長の幅出し麺棒なんです。
上図は、1.5kgの粉を40%内外の加水で最終の1.5mm厚を出す本のしを行っているイメージ。巻き棒の長さは1,350mm(四尺五寸)、麺帯はおよそ1,200mm幅に広がっています。このとき、両手を使う750mm(二尺五寸)ののし棒では、幅出しや本のしを行うとき、遠いほうの手が身体から大きく離れているのに両手をのし台の上に置くため、腰をかなり無理にひねらなければなりません。
その点、楽々と片手で操作ができる450mm(一尺五寸)は、どんなに遠いところでも片手で楽々とリーチし、この時半身を交わすような姿勢がとれるため、腰への負担が圧倒的に和らぎます。
この一尺五寸幅出し麺棒は、しっかりと体重をかけて適正加水の麺帯をしっかりとのせるように、棒の末端には優しくカーブしたテーパーをつけてあります。そして、表面の仕上げは、数回にわたって塗り重ねた黒透き漆。出荷時にすべすべに仕上がっていますので、手に入れたその日から胸のすくようなのしの仕事が堪能できるというわけです。しかも、直径はシャープにのせる24mmタイプ限定。ここだけの話ですが、あまり麺棒がお上手でない初心者では、使いこなすことが難しいけれども、中級以上のそば打ち人なら、一度手にしたら手放せなくなる逸品なんです。
築地そばアカデミーで開発され、川越蕎麦の会を通じて販売される、この「一尺五寸幅出し麺棒」は、第一次ロット30本が瞬く間に完売してしまいました。麺棒とノシに興味をお持ちの方なら、このキーワード「一尺五寸幅出し麺棒」を要チェックです!
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