自走式シーダーでのそばの種まき
趣味でそば栽培を行う皆さんは、ほとんどが手播きで作業しておられることと思う。井上が主宰する川越そばの会では、毎年自走式シーダーでの種まきを実施して成果をあげている。その様子をレポートしたい。
▲今年も選択した種は、常陸秋ソバである
種は今年も茨城産の常陸秋ソバを選択した。昨年、一昨年と期待収量から75%減という惨憺たる成績が続いた。今年こそは!というリベンジの思いで全員が燃えている。
また、今年から圃場(畑)を更新することとなった。実は昨年までは蕎麦と小麦を輪作していたが、そばアレルギーへの配慮を徹底するということで、完全に圃場を分離して最良の安全を期したというわけである。
▲今回も入間の加藤ファームの機械をお借りする
今年も入間の加藤ファーム(コアラにユーカリを供給している事でも有名)から6連シーダーを実装したトラクターを出してもらった。二日か三日掛かりの仕事を2時間程度で!もう自走式シーダー様様なのである。2006年8月19日(土)多雨の夏であったのに、いつになく暑い一日であった。
▲6連あるホッパに同量の種を入れて試走
シーダーによる種まきは、調整→試行→再調整→試行→一気に本番、という流れになる。まずホッパにひとつかみずつの種を入れて試走してみる。
▲少し走らせてホッパからの種の出具合を観察
しばらく走らせてみて、各ホッパから種が出る量が同じになるよう、目皿を調整する。これが甘いと、厚い畝と薄い畝ができてしまって工合が悪いことになる。
▲マスで量って、ホッパに同量の種をはり込む
上記の繰り出し調整をパスしたら、こんどは各ホッパにマスで計量した同量のソバを貼り込んでみて、6個のうち一つがあらかた無くなるまで播きながら試走する。試走というよりもすでに本番の種まきをはじめてしまうのだ。
▲播種後きちんと土が被さっているかを目視確認
試走のあとは、畝に種が期待される品質で播かれたかどうかを目をこらして検証する。種の間隔、土の適切なかぶさり具合(深さ)、鎮圧の適切さ(ほどよく土が抑えられているか)。
そしてここでも各ホッパの減り具合を確認して、最終的な目皿調整を行う。
さあ、あとは一気呵成。
次のページでは、トラクターの機能に迫ってみよう。