竹内さんは、十勝というフィールドで、どのようなスタイルで蕎麦を提供すべきかを考え続けてきた。その末、良質のそばを丁寧に石臼で自家製粉すると同時に、すっきりとした旨みをもつ洗練されたつゆを提供することこそが、そば好きの十勝人に最も深く受け入れられるコンセプトではないかと考えた。
新装開店した「びばいろ」のつゆは、ほどよく熟成した上品な本枯れ節をベースに、良質な醤油と味醂がサポートする江戸前の味わいだ。このつゆに、開店当初から多くのお客さまがうなずいた。一人でも多くの方に、繰返し来店していただけるお客さまとなっていただくこと。この立地だからゆえ、決して手を抜けない地道な努力がもとめられる。
竹内さんの狙いどおり、開店数週間のうちに、二度三度と訪れていただけるお客さまがかなりの数にのぼった。
あとはこの成績を維持していくことこそがテーマとなる。ぜひとも頑張って、十勝の名店としてのぼりつめて欲しいものだ。
▲築地そばアカデミー直系のつゆが、早くも人気とか
そばは、現在のところ少し太めの田舎と、細めの江戸前のセイロの二種類を提供している。腕自慢で変わり蕎麦もなんなくこなす竹内さんだが、メニューについては、今後すこしずつ増やしていき、いつもお客さまの注目を集める運営をしていきたいと、抱負を語ってくれた。
▲太めに切った田舎と、細めに切ったセイロのアップ
そばは、人に宿る。同じ材料、同じ加水率、同じ方法で作り上げても、その結果は大きく異なるものになる。その点こそがそばの奥深さであり、魅力でもあるのだ。新生したびばいろの歴史は、まだはじまったばかりだ。これからの幾星霜を経て、名実ともに十勝の、いや北海道の、いや日本の名店になって欲しい。
▲十勝の若き蕎麦打ちの雄として嘱望される竹内さん
【びばいろ】
〒082-0072
北海道河西郡芽室町北伏古南12線26号
電話/Fax 0155-62-7970
営業時間:11:30~14:30 17:00~売切れ仕舞
北緯42度52分20秒 東経143度5分18秒
#現在のところ定休日は未定です
遠方から訪ねる場合は、便利な場所とは言えないので、
事前に営業状況を電話で確認することをお薦めします。
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※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。