そば/そば関連情報

トラクターでそばの種まき

そばの種まきが、何町歩にもなると、とても手で播いていては追いつかなくなる。種まきの機械化について、川越蕎麦の会が選択した道。

執筆者:井上 明


あっさりと、「タネを播く」というけれど


家庭菜園のわずかな畝ならともかく…
一町歩にもおよぶ面積に均等に播き、かつ少しでも多くの収穫を狙うとなると、
なにかと大変です。最近はソバを自分で植えて楽しむ方も増えてきたが、大量の
種まきはどのようにするか?本稿ではその実態に迫る。

畑に種を播くということは、あらかじめ適切に耕しておいた土に、作溝(溝を作
る)して、播種(タネを播く)して、覆土(タネに土をかぶせる)して、鎮圧
(土を踏む)するという異なる作業を同時に行いながら、一条の畝をこしらえて
いく、ということである。

川越そばの会の記念すべき1998年のはじめての播種は、わずか一反の畑に大人
数を動員して、手分けして二日がかりで、完全に手作業で行った。炎天下での
この作業、これは思いの外大変であった。

おりしも害虫のハスモンヨトウが大量発生し、その対策に東奔西走した。夏の暑
さが、ことさらヒートアップして、堪えた年であった。我々のそば栽培は、この
体験を礎として、現在に至るまでさまざまな改良を重ねていくことになる。


▲効率化の第一弾、1999年に登場のごんべいさん

1998年の苦労に懲りて、1999年には播種面積を3反(約1,000坪)と拡大し、それ
に対応するために手押し式のロータリーシーダーを購入して成果をあげた。画像
はロータリーシーダーの運転状態である。右の人物はかかとで「作溝」している。
播種(タネを播く)して、覆土(タネに土をかぶせる)して、鎮圧(土を踏む)
する工程は左の人物が運転するシーダーにおまかせというわけだ。

手播きと比較すれば、それは素晴らしい効率であった。なにしろ3反がわずか半
日で播種できる。
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