デザートは、ぜひ温かいデザートで
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りんごのクランブル |
デザートは5種類から選べるプリフィクス。ブランマンジェが2種、パイナップルのコンポート、同行者がオーダーした“りんごのクランブル”、僕がお願いした“苺とバナナのキャラメルグラタン”です。選んだ二つは、温かいデザート。レストランでは珍しいものですね。クランブルといえば、耐熱皿でグラタンのように焼いた素朴なお菓子を思い出しますが、それを美しく盛り付けしてくれるところが、ここが「レストラン」たるゆえんでしょう。キャラメルアイスを添え、豪華になったホットデザートは、甘みがとても強いのに、何だかほっとするような味。
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苺とバナナのキャラメルグラタン |
また、僕の方もホットデザートをいただきました。“苺とバナナのキャラメルグラタン”という、メニュー名そのまんまのデザートで、上にバニラアイスを乗せています。このグラタンとアイスの温度差がこのデザートの面白みだと思います。食事はいわば、水物の楽しみ。すぐなくなってしまうものです。このアイスも、グラタンの熱でどんどん溶けていきます。温度のコントラストが楽しめるのは、ほんの数分。そこにシェフを始めとする料理人の多大な意気込みが込められていると思うと、感慨もひとしおです。
料理・サービス・雰囲気、そして「食」への想い
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コーヒーを飲んで、ほっと一息。最後までおいしいのがフレンチです。 |
ご覧いただいたように、このレストランは5,000円台のコースでも、魚・肉というフルコースをいただけます。最近、「食育」の重要性が叫ばれ、ファーストフードで軽く食事を済ませるような、「食」への軽視の危険性が指摘されています。こちらのレストランは、たとえ低価格コースでも、しっかりフルコースを出すことで「食事を楽しんでもらうこと」を広く伝えていると思います。料理・サービス・雰囲気だけではなく、こういった「食」への想いがあるお店こそ、真の「レストラン」だと、僕は考えています。
今回は、トップページの「あなたの一票」でアンケートの結果、一番要望の多かった「3,000円~5,000円」の価格帯レストランをということで、5,250円のコースにしました。もちろん、このコースはこのコースで、素晴らしいコストパフォーマンスと料理内容。でも、一番食べてみたかったのは、「ムニュ・パルメール」(8.190円)のメイン料理、“フォアグラとトリュフ入りのピエ・ド・コション ココット焼き”。コース価格が上がれば、上がった以上に素晴らしい素材、そして料理がいただけるレストランです。次回に紹介する際は、「ハレの日仕様」として、こちらのコースか、シェフのおまかせコース(10,500円)をご紹介したいと思います。
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お店の外観です。あくまでシンプルに。しかし、レストランとして凛とした風格があります。 |
<店データ>
■「RESTAURANT VARIER(レストラン・ヴァリエ)」
所在地:大阪市福島区福島6-9-11神林堂ビル1F
TEL:06-6451-0336
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
営業時間:昼 11:30~14:00(ラストオーダー)
夜 18:00~21:00(ラストオーダー)
交通・アクセス:JR福島駅から徒歩5分、大阪駅から徒歩15分
地図:
Yahoo!地図情報
コース:昼2,620円と3,990円
夜:5,250円、8,190円、10,500円(要予約)
近くのお店:
大西亭(ビストロ・福島)