焼き加減もソースも!シンプルさゆえの驚きあふれるメイン料理
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シンプルな仔羊のローストですが、それだけにシェフの腕がダイレクトに伝わります。これは…ウマイ! |
冷菜、温菜といただき、3品目にはメインへ。まずは仔羊背肉のロースト ローズマリーと黒オリーブの香り(2,200円)。骨付きの肉がドン! とふたつ。モノとしてはローストですから、とてもシンプルな一品です。それだけに焼き加減が命。そして、こちらの羊はとにかくジューシーに焼いてあるのです。このジュ(肉汁)にローズマリーとオリーブの香り、そしてキノコの風味が合わさることで、さらに肉のうまみを引き立てます。
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ホロホロ鳥は酸味を加えたカシスソースで。ビストロですから、パンにつけていただいちゃいましょう! |
メインの2品目は雑誌『料理通信』で見た、岩手産ミニパンタドーのソテー カシス風味の赤ワインソース(2.800円)。パンタドーとはホロホロ鳥です。パンタードとも言いますね。写真では隠れていますが、もも肉、胸肉、手羽先と、余すことなくいただけます。こちらも焼き加減はもちろん完璧なのですが、ソースもいい。ねっとりとしたソースですが、カシスの酸味がしつこさを与えさせないのです。火入れ抜群なお肉とソースのうまみが、どちらも突出しすぎず、見事に歩調を合わせていて、全体に統一感のある料理になっています。ちなみに、鳥の足先までそのまんま出てきますので、この手のものが苦手な方は注意。
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ショコラのテリーヌとでも言うべきなめらかさを持つガトー・ショコラ。 |
デザートはクリームブリュレ(500円)と、ガトー・ショコラとキャラメルアイス(700円)。ブリュレの方も普通においしいのですが、特筆するべきはガトー・ショコラ。これはぜひ食べるべき一品。ガトー・ショコラというよりは、ショコラのテリーヌというべき食感。濃厚なショコラは粉を少なめにしているそうで、パサつきなどまったくなく、とてもなめらか。口どけもよく、これまでのしっかりした料理にも負けないパワフルさです。
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