赤ワインも個性豊か
シャンボール・ミュジニ1級畑レ・ラヴロット2007年(オリヴィエ・バーンスタイン) |
特級畑クロ・ド・ヴージョ2005年(シルヴァン・ロワシェ) |
「ブドウはすべて除梗して、4~5週間以上と長い浸漬の間、ピジャージュ(果皮など浮かんだ固形物を突き崩して抽出を促す作業)はしません。古樽で3年熟成させたオールドスタイルですが、新しくリリースされたワイン。まだ若いですね」とモリス氏。
最後の赤は、カミーユ・ジルー所有者交代前のワイン。ヴォルネイ1級畑カレル1998年(6150円)で、スモーキーさやレザーのような動物的な要素を含む熟成感がある。モリス氏が「いま素晴らしい状態に熟成している」というようにいい状態で年輪を重ねており、同生産者の現在の造りを示す3本目の白と比べると以前のカミーユ・ジルーの素朴さがあるようだ。
また試飲後に明かされたのは、コント・ラフォンのドミニク・ラフォン氏が造る別ブランドのワインを間もなくBBRが扱うというニュース。2008年ヴィンテージのムルソー、ピュリニ・モンラッシェ1級畑シャンガン、ヴォルネイなどを予定しているという。
ブルゴーニュワインはどれを買ったらいいのかという命題に答えを見つける道筋は複雑なことこの上ないが、この産地から値打ちどころを見つけるには、モリス氏ほど心強い案内役はそういないだろう。
* 本文中、価格はすべて税込希望小売価格、写真はすべてBBR提供