新進生産者の白ワインを試飲
ムルソー1級畑レ・シャルム2007年(オリヴィエ・バーンスタイン) |
バーンスタインは2002年に短期間、アンリ・ジャイエと一緒に仕事をしたのち南仏ルーション地方で自らのドメーヌを興して成功を収め、2007年からブルゴーニュでネゴシアンを始めた生産者である。「不況で栽培家とのブドウ買い入れ契約を打ち切った生産者がいたので、彼が新規参入するチャンスがあった」とモリス氏。
次にラドワ村の白。石灰岩の採石事業を行っていたロワシェ家が所有してきた畑のブドウを使い、25歳のシルヴァン・ロワシェが造る『ボワ・デ・グレション』の2006年(5600円)である。モリス氏が「まるでライチのような、エキゾチックでリッチな味わいがあります。始まりからアルザスかコンドリューのような印象、そして終わりにかけてブルゴーニュらしい明確さがある」という通り、ソフトでアロマティックな果実味が豊かである。
シャサーニュ・モンラッシェ1級畑レ・ヴェルジェ2006年(カミーユ・ジルー) |
ミネラル感やスモーキーさがほんのり香るワインを口に含めば、酸味は充分でレモンの皮とその白い部分のような爽やかな芳香とほろ苦さがある。
* 本文中、価格はすべて税込希望小売価格、写真はすべてBBR提供