ワイン/ワイン産地と生産者のレポート

ピノ・ノワールの巨匠フーバー(3ページ目)

トップクラスのピノ・ノワールを造る男が、なんとドイツにいる。巨匠ベルンハルト・フーバーが最新作の畑名ワインを引っさげて来日し、自らのワイン造りを語る。

執筆者:橋本 伸彦


それぞれの畑名ピノ・ノワールの味わい

試飲に供されたそれぞれの畑のワインの味わいを記そう。括弧内は生産者による、畑と味わいの解説である。

 ■ ビーネンベルク 2004年 (1954~58年に植樹) マルターディンゲン村
   「土壌由来の強い渋味があって、3~5年と比較的長熟タイプ」
   やわらかく芳香があり、シルキーで調和の取れたアタック、土臭くスモーキー。

 ■ ヴィルデンシュタイン 2005年 (1954/56/61年に植樹) ビーネンベルク畑の一部
   「口の中で軽やかに踊りだすような味わい。バランスがよく、球体のイメージ。
   これはマグナム瓶を前日に抜栓した」
   香りは閉じているが若々しいアロマと芳香があり、スモーキーで調和している。

畑にある黄色味を帯びた石灰岩

 ■ ゾンマーハルデ 2004年 (1961年に植樹。一部樹齢10年) ボムバッハ村
   「標高300メートル。石の多い表土と石灰地層で、昼夜の寒暖差が大きい。
   味わいに強い渋味はなく、とにかくエレガントなのが特徴」
   とろりと香り良くエレガント。すでに美味しく飲めるがもう数年は熟成しそう。

 ■ シュロスベルク 2005年 (樹齢は大半が12年以上、一部30年) ヘックリンゲン村
   「75~90度とほとんど絶壁の急斜面。日照が充分で、一番暑くなる畑。
   味わいに白い石灰質土壌のミネラル分が感じられる」
   閉じた香りでほんのりハーブ香。やわらかい渋味、深みのあるなめらかな余韻。


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