技あり! イタリア的なテクニック
焼物はイタリア料理で言えばグリルに当たるだろうか。淡白だが干物や塩焼きにすると旨いというカマスにサクサクしたカブのオイル漬けを添えたり、丸十(サツマイモ)を栗に見立てたもの、カボチャをカステラ風にしっとり焼き上げたものが香ばしさを加える。この皿にウマニ・ロンキが造る『カサル・ディ・セラ』という、ヴェルディッキオ種のワインを合わせる。トスカーナの地元品種だが、生産者を代表する白として上質なブドウを選び、ステンレスタンクで純粋な果実のアロマを引き出す。焼物のシンプルな香ばしさを引き立てている。
三種の塩 |
白ワインは、ミケーレ・キャルロのガヴィ『ロヴェレート』2006年。まだ若く香りは開いていないが、新鮮で瑞々しい果実味が口中をリフレッシュしてくれる。ひとつ前のヴェルディッキオ種にはちょっとした香ばしさやハーブの感じがあるので天ぷらと合うかと試してみたが、ガヴィにはない苦味が際立つようだ。
コースのクライマックスは…>>