石灰岩と有機肥料
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一番左がヴィオニエのボトル |
ミネルヴォワ地区はフランス最南部の地中海沿岸部から少し内陸に入ったところにある。暖かく乾燥した気候である。この生産者は北東部の丘陵地帯にあるラ・コネット(La Caunette)という地域にあり、石灰岩がごろごろした間に雑草を生やした畑が散在する。ブドウ栽培はリュット・レゾネ(薬剤をできるだけ抑えた減農薬栽培)で、有機栽培やビオディナミではないが羊糞などから作る有機肥料を用いている。
辛口白を3種類、赤5種類、最後に甘口白をひとつ…未輸入のアイテムを含む計9種類を試した。まずヴィオニエ種の白から。アルコール13%だがすっきり爽やかな飲み口で、「まだ風味が閉じている」とのことだがほんのりと花っぽいアプリコットの果実味に加えて石灰岩のミネラル感があるのがユニーク。これは未輸入アイテムだが、スッキリと愛らしい味わいだった。
南仏得意のブレンド白が冴える
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シャン・デュ・ロワのラベルとワイン |
次の白『シャン・デュ・ロワ』も注ぎたてはさっぱり目で閉じたまま…と思いきや時間が経つにつれて、にぎやかなブドウのアロマが立ってきた。品種はヴィオニエ、マルサンヌ、グルナシュ・ブランを3割ずつ、ミュスカ1割のブレンド。ヴィオニエの白い花の感じ、マルサンヌの乾燥ハーブやナッツ、フルーティーなグルナシュ・ブランそしてミュスカのマスカット香とさまざまな香りの花束だ。味もフレッシュ、ぱりっと辛口で爽快な酸味が利いてる。冷やしすぎないで、少なくとも30分は空気に触れさせながら香りの豊かさを楽しみたい。
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シャン・デュ・ロワのラベルとワイン |
次にルーサンヌ種で造ったミネルヴォワの白。ちょっと深めの黄金色がかった色で、ナッツや麦わら、ドライハーブのような独特の風味。ほかの白ワイン同様、16~18℃の低温発酵。このワインは2割フランス産オーク新樽で熟成させているが、樽の香りは穏やかだ。このワインは1~2年以上置いておくと、香ばしい熟成感が加わってくることだろう。残念ながらこれも未輸入アイテム。
白はどれも好印象。だが、ミネルヴォワは赤ワインが特にいい。クープ・ローズも例外ではない。
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