ロマネ・コンティに匹敵?
ネゴシアンのアントナン・ロデが一手に扱う『ドメーヌ・デ・ペルドリ』ほどメディアで喧伝されたワインも少ない。1996年にオーナーが個人として買収して以来、高名な評論家たちが絶賛し、ワイン誌も採り上げ、ショップでは品薄…という具合。特に最上級キュヴェのエシェゾー。評価本「ル・クラスマン」のミシェル・ベタンヌ氏が「2001年ヴィンテージはロマネコンティの造るエシェゾーに匹敵する」とコメントして話題を呼んだ。で、味の方はどうなの?と訊かれれば、DRCのエシェゾーに似ているかどうかはさておき、豊かな芳香が魅惑的である。カシス、チョコレート、ふうわりと香るスミレのような芳香…あなたがワインについて何も知らなかったとしても、注意深く香りを嗅いでみれば、自然と微笑んでから、大きくため息でもついてしまいそうな香りだ。
さらにお値打ちなワイン
エシェゾーは、ブルゴーニュ最高ランクの特級畑。味もいいが最新ヴィンテージが実売価格で1.5~2万円程度である。それはちょっと…とためらう人にはこのドメーヌの単独所有する畑『オー・ペルドリ』のワインをお薦めしたい。8千~1万円前後で飲み頃も近く、充分このドメーヌの雰囲気がつかめるだろう。ニュイ・サンジョルジュの一級畑という格付け。よく出来ていると思ったら、樹齢50年だという。古樹のコクがあるのにさらっと調和した味わいに新樽50%をまとわせ、なんとも落ち着く滋味である。2002年は果実味・渋味ともにしっかりしたヴィンテージだが、そういう年でも古樹の穏やかさで比較的早くから楽しめる。(取って置いても10年以上は熟成させることができるのだが…)
まどろみの至福を味わう
このワイン、開けてすぐにゴクゴク飲もうなんて乱暴なことを言わずに、どうだいもう目が醒めたかい?と話しかけるように、少なくとも1~2時間は様子を見ながら味わってみよう。大きなグラスで少しずつ飲むか、思い切ってデカンタに移す。待っている間はスパークリングや白ワインを先に飲んでいればいい。こういうスウィートでデリケートな体験なら、愛しの人と共有したいとは思わないだろうか?ということで、今年のしっとりヴァレンタインには推奨銘柄だ。ドメーヌ・デ・ペルドリ、落ち着いてリラックスしてゆっくりと飲んで頂きたい。
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