日本が世界一
ボジョレ・ヌーヴォーは、いわば現代のクリスマスケーキである。11月の第三木曜日を彩るワインとして、今年は17日に「解禁」。それまで飲んではいけないと言われると、解禁したら一刻も早く試してみたくなるもの。日本への輸入量は世界第一位となった。今年も昨年同様、大々的に輸入される見込みである。「どうする?今年のヌーヴォー??」という人が圧倒的に多いはずだ。「ボジョレ」と「ヌーヴォー」
鮮やかな赤紫色が目印 |
レストランへ恋人を誘って「今日はボジョレーの解禁日だからね」とワインに詳しいことをアピールする。で、「それじゃ、ヌーボーの白を」と注文しては、お店の人もどうフォローしていいやら困ることだろう。最低限覚えておきたいのがボジョレ・ヌーヴォーは赤かロゼということだ。
ガメイ種の黒光りするブドウを9月ごろに収穫して、房のままタンクにどさりどさりと詰め込む。二酸化炭素が充満した中に置いておくことで渋味と酸味を和らげ、果実味たっぷりの紫がかった爽やかな早飲みワインができる。この特徴こそボジョレ・ヌーヴォーの存在理由である。
「ヌーヴォー」と「ヴィラージュ・ヌーヴォー」
爽やかな新酒は、例えば魚介のゼリー寄せと |
これは新酒も同様。ボジョレ・ヌーヴォーの上にはボジョレ地区の中で特にレベルの高い38の村で採れたブドウだけで造ったボジョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォーという種類のワインがあり、たいていの銘柄は両方の種類が輸入される。スタンダードなものより何百円か高いけれどひと味違うはずなので、味の差が分かるかどうか試してみるのも一興だ。
また、キュヴェ・スペシャルと銘打ったスペシャルバージョン、ドメーヌワインと称される優れた小規模生産者のワインというのも、ふつうのキュヴェや大手ブランドよりは旨いのではないか?という目安になる。さらに、ブルゴーニュの有名醸造家が特別に造る新酒は、限定生産・自然派栽培など話題が盛り上がるスペックが入っている。「最高のボジョレ・ヌーヴォーを!」という人はこれを狙うべきだ。
さあ、ボジョレ・ヌーヴォーの知識のおさらいはこれくらいにして、売り場へ出てみよう。
今年の商戦はどんな具合?>>