紅茶/紅茶の淹れ方・飲み方

19世紀カリスマ主婦が説く紅茶の入れ方(2ページ目)

現代知られる「ゴールデンルール」という紅茶の入れ方は19世紀のカリスマ主婦、ビートン夫人の入れ方が実践されています。当時の入れ方、現代の入れ方などを比べて自分流を見つけるのもいいですね。

桑原 珠玉

執筆者:桑原 珠玉

紅茶ガイド


現代の「ゴールデンルール」

最後の一滴まで出し切って紅茶を味わう。この一滴は「ベストドロップ」とか「ゴールデンドロップ」と呼ばれる
日本紅茶協会が提唱するゴールデンルールはどのようなものか参考にしてみましょう。(日本紅茶協会ウェブより引用)

1.やかんに汲みたての水を入れて、火にかけ沸騰させます。5円玉くらいの泡がボコボコ出ている状態が目安です。

2.紅茶をいれる前に、まずポットとカップにお湯を注ぎ、全体を温めておきましょう。

3.温めたポットに、ティースプーン1杯(2.5g~3g)を1人分として、人数分の茶葉を入れます。細かい茶葉は中盛、大きい茶葉は大盛にするのが目安です。

4.沸騰したてのお湯を人数分注ぎ、すぐにフタをして蒸らして下さい。この時、沸騰したお湯を勢いよく注ぐのがコツ。(1杯分150~160mlが目安)

5.蒸らす時間は、細かい茶葉は2分半~3分、大きい茶葉は3~4分が目安です。(ミルクティーのときは、やや長めに)その間ポットにティーコジーやティーマットを使うとさらに保温効果が上がります。おいしい紅茶をいれるには、温度を下げないことがポイント。

6.ポットの中を、スプーンで軽くひとまぜ。

7.茶こしで茶ガラをこしながら、濃さが均一になるようにまわし注ぎましょう。「ベスト・ドロップ」と呼ばれる最後の一滴まで注いでください。

日本紅茶協会のほかにも様々なところから「ゴールデンルール」が紹介されています。少しずつ表現の仕方が違ったり、独自のアレンジが加えられたりしています。紅茶の基本の飲み方のところでもいくつかリンクしていますので興味のある方は調べてみてください。

まだ紅茶に興味を持ち始めたばかりの方には難しいことなのかもしれません。水・茶葉の量・温度(沸騰)・浸出時間に気をつけて、自分のゴールデンルールを見つけてみてください。

イギリス王立化学会発表の「ゴールデンルール」

ミルクを先に入れ、紅茶を後で入れる
ミルクを紅茶にいれることを前提にしたやり方ですね
2003年にイギリスの王立化学会が発表した「一杯の完璧な紅茶の入れ方」というものがあります。ビートン夫人の勧める紅茶の入れ方を比べると何が変化しているか見てみましょう。

王立化学会の勧める紅茶の入れ方で特徴的なことといえば、アッサム茶を使用し、出来るだけ手間を省くために、様々な工夫がされていることです。紅茶を入れるためのお湯の量は必要な量だけ沸かし、お湯を沸かしている間に、ポットに水を入れ電子レンジで温めます。

できた紅茶はマグに注がれるのですが、紅茶を注ぐ前にミルクを入れるようです。紅茶はミルクティーで飲むことが一般的な国ならではのことですね。確かに、アッサム茶をミルクティーで飲むとおいしいので、これはこれでよいのですが。そして、砂糖はお好みで加えます。

王立化学会は電子レンジを使って時間短縮していますが、紅茶の入れ方の基本は同じですね。「ゴールデンルール」に忠実に、新鮮な軟水(イギリスの水道水はおおかた硬水です)、茶葉の量、沸騰させた湯、浸出時間が守られています。

紅茶の入れ方に多少の違いがあっても、「ゴールデンルール」にそって紅茶を入れれば、たいていはおいしく入れられるはずです。文章で述べられると難しく見えますが、水・茶葉の量・温度・浸出時間に注意しておいしい紅茶をお楽しみください。

【関連サイト】
王立化学会(英語)

日本紅茶協会
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