パン/おすすめパン屋さん

印象に残ったパン2008年1月~4月

今年取材先などで出合い、印象に残ったパンをご紹介。おいしいパンの極私的記録です。「とまらないパン」「既成概念に囚われないパン」「お昼時のパン」「2階で出合うパン」など約12種類。さてそのパンとは?

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

今年2008年1月から4月、取材先などで出合い、とくに印象に残ったパンをご紹介します。

ポワンエリーニュの「とまらないパン」

思い浮かべれば淺野正巳シェフプロデュースのお店のパンはダンディゾンにしてもPOINT ET LIGNE(ポワンエリーニュ)にしても、ひとつひとつが十分に印象的なのだけれど、なかでも北海道の無農薬小麦キタノカオリを使った「ノールノール」というパンの、やさしい香りと味わいに心動かされました。

ノールノールのクラムは薄緑がかった不思議な色をしている
ノールノール(店で)

このパンに出合ったのは雑誌の企画で淺野さんと対談した時で、その日の日記にガイドは次のように書いています。

”おいしいパンとは、とまらないパンだ”と、淺野さん。 とまらないパンとは、進むパンのこと。バル ア パン(ポワンエリーニュの中にあるバール)ではワインや料理も、進む、進む。

そのままでも、焼いても、何かをつけても、挟んでも、飽くことなく食べ続けられるパンです。

「とまらないパン」といったら、渋みを抑えたクルミパン「ノワ」や、クルミとみずみずしいグリーンレーズンが贅沢に使われた「ピヨトル」もそう。これは白・青カビ系のチーズや無塩バターとの相性が抜群ですが、そのままいただいても「とまらない」かもしれません。

ピヨトル

POINT ET LIGNE【新丸ビル】

ルクールピューの既成概念に囚われないパン

ルクールピューの鈴木芳男シェフにお話を伺ったのもこの頃で、気づいたことがありました。それは従来のパンづくりにおける既成概念に囚われず、素材の必要性や形を考えてつくられている点。前出の淺野シェフの考え方と共通するように思いました。

たとえば「オランジュアマンド」。ライ麦と蜂蜜が生地に奥ゆきを出しています。このパンはアーモンドが粒のまま入っているのが特徴です。「アーモンドチョコは食べ終わってもアーモンドの存在感が残る。楽しいでしょう?」と鈴木シェフ。

そして「あずきクリームパン」。いわゆるこしあんパンですが、細長い形をしています。この店では食べやすさを考えて、デニッシュ類も細長いのが特徴です。

オランジュアマンドオランジュアマンドの断面

あずきクリームパンあずきクリームパンの断面

ルクールピュー(2002年の記事)

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