パン/パン屋さん取材レポート(西日本)

ベッカライ&コンディトライ・サイラー(2ページ目)

オーストリア人アドルフ・サイラーさんのパンとお菓子の店を取材しました。オーストリアといえばクロワッサンやデニッシュ発祥の地ですが、日常のパンは?サイラーならではのおいしいパンをご紹介します。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

サイラーのヴィエノワズリ、菓子パン

ビエネンデニッシュ(241円)は洋梨の爽やかなデニッシュ
マーガレット(136円)、プディング(168円)

デニッシュはさほど種類はありませんが、季節のフルーツ(取材時は洋梨)を使った繊細な美しさ。そして、意外にもメロンパンがありました。花のような形をしたオーストリア風のそれは「マーガレット」。カスタードクリーム入りは「プディング」。

カスタードクリームといえば、バターロールの生地をケーキのように四角く焼いて、カスタードクリームをサンドしたビエネンシュティッヒが季節のおすすめでした。キャラメリゼされたアーモンドのスライスがたっぷりついていてケーキのような、サイラーならではのパンです。ドイツの家庭では週末に食べる習慣があるのだとか。 ビエネンシュティッヒ(210円)

カフェ・サイラー

パンやお菓子はオーストリアの雰囲気をゆっくり味わえるカフェでいただくこともできます。

2002年に増設されたカフェは店の右手。オーストリアの絵画が飾られている。オーストリア風アップルパイ、アプフェルシュトローデルクリーム添え(420円)アイスクリームコーナーアドルフ・サイラーさん
サイラーさんに新年の計画を伺ってみました。「今年は新商品というより、もっともっとオーストリアのスタンダードなパンを伝えていきたいと思います。センメル、プレッツェル、ラウゲンシュタンゲルなどね」

特にセンメルには思い入れがあるようです。このパンは焼きたてがおいしいパンなので、時間が経ってしまったらクヌーデルにすると良い、とサイラーさんは言います。
クヌーデルとはパンの団子のようなもの。「1センチ角に切って卵、牛乳と混ぜ、塩コショウして、チーズ、肉などを入れて直径5~10センチの団子状にします。残りごはんのチャーハン、雑炊みたいな感覚ですね」

食べ方や活用法を含めて、サイラーさんにはまだまだ伝えたいオーストリアのパン食文化がたくさんあるのです。2005年の東京でのイベント で、福岡のサイラーに行ってオーストリアの日常のパンを取材したいと思いましたが、ガイドの次なる目標は、オーストリアのクヌーデルを食べてみること、かもしれません。

ベッカライ&コンディトライ・サイラー


所在地:福岡市南区長丘2丁目1-5

TEL:092-551-7077

営業時間:7:00~20:00

定休日:元旦のみ

高宮駅から車で6~7分
地図:Yahoo!地図情報
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※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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