パン/パン屋さん取材レポート(東日本)

リスドォル ミツ 無添加パンへの熱い思い

添加物。一番怖いのは、知らずに使うこと。口にしていくこと。一般消費者は、正確な情報は把握しにくいもの。無添加パンに情熱をかけるリスドォルミツの廣瀬満雄さんにお話を伺いました。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

西荻窪の駅前商店街を歩いていくとパンの良い匂いがしてきます。
「いらっしゃいませ!」と活気ある声が飛びかい 職人達がキビキビと忙しく働くパン屋、リスドォルミツは 完全無添加パンを売る店です。

無添加パン講座で講義する廣瀬さん
リスドォルミツの廣瀬満雄さんといえばTV出演でご覧になられた方もいるかもしれません。
ちょっと怖そうな熱血漢のイメージ、そして数年前には
『パン好きの人は早死にする』
というコメントが スポーツ紙に載ったりして物議を醸したこともありました。

実際にお会いしてお話をお聞きすると、無添加パンをライフワークとしたその情熱は並々ならぬものだと思ったけれど、 世の中のパン屋さんとお客さん、家族や友人の幸せを願ってやまない優しいパン屋さんなのでした。



「無添加パン」とは生地改良剤(イーストフード)、膨張剤、乳化剤、着色料、防腐剤、 などの化学薬品を使用しないパンのこと。
天然酵母のパンがファッションのように流行し、パンの安全性を気遣う人も多くなった世の中ですが、 完全な無添加パンと言えるものは実際は少ないのです。
人気の無添加メロンパン
添加物を使用していても、焼くことでその成分が無くなっていると推測される場合や、 粉や油脂など原材料に既に混入されている場合、それらの表示義務はないそうです。
こうして添加物は知らない間に体内に摂取されているといいます。 廣瀬さんが問題にしているのはまさにこのこと。
「添加物は必要な時もあるでしょう。でも、それをどうして隠すのか。」
一つの食品において許容量でも、日常いくつもの食品を摂取するうち それらが体内に残留していく。廣瀬さんは、その点を懸念しています。

製パン機械のプラントメーカーに勤務されていた時代に添加物について多くを知り、 危機感を感じたことに始まった無添加パンを広めようという思い。 それは都内に3店舗あるリスドォルミツの経営するパン屋から、 ミツを卒業した研修生の店から、世の中に向けて発信され 世間の消費者の意識に着実に受け入れられつつあるのだと思います。


リスドォルミツでは最も野生に近い酵母、DESEM (自家培養酵母)の開発を進めてる。これはDESEMを使ったローゲンミッシュブロート



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