泉の里都会に一番近い農村とは埼玉県川島(かわじま)町のキャッチフレーズ。この川島町では近年、町の伝統食『すったて』といううどんで町おこしをしている。町内のうどん店、そば店、和食店、ドライブインを中心にメインメニューとして告知している。『すったて』とはあまり聞き慣れない言葉だが『すりたて』という意味だ。ゴマを擂り、味噌、キュウリ、ミョウガ、長ネギ、タマネギをあわせて冷たいだし汁(または水)でのばして汁をつくる。夏野菜、薬味なども軽くすりつぶす。作りたてのつゆでうどんを啜るのが真骨頂だ。埼玉では良く見られる『冷汁』とほぼ同じようなものと解釈してよいだろう。泉の里訪問したのは創業6年という泉の里。蕎麦とうどんをメインとする蕎麦屋さんのようだが、手作りの焼き菓子などもメニューにあるのでなかなかユニークである。食べたものは『かわじますったて』1000円一番最初にゴマが擂鉢で出てくる注文するとまずは金ゴマの入ったすり鉢が出て来る。うどんが茹で上がるまでにお客がゴマを擂って待っている趣向。まさに『すったて』ゴマが擂り上がった頃うどんと薬味が登場。味噌と薬味類を軽くすりつぶす味噌を溶きタマネギやキュウリ、ミョウガ、オオバを入れて軽く擂りそして出汁で薄めて汁は完成。好みの薬味を加えてつゆの完成。冷たいうどんをできたばかりの冷たい汁で啜る。うどんを冷やしている氷を入れて汁をひやひやに仕上るのも良い。氷は入れすぎると汁が薄まるので注意。泉の里の汁には甘みは感じないが砂糖を入れる汁を出すところも有りそうだ。郷土食や伝統食というものは家庭家庭でそれぞれの流儀があるものだ。清涼感のあるすったてのいろどりうどんは群馬産つるひかりや農林61号とASWのブレンド。地粉が入るすこし緩めの優しい食感。長時間熟成の手のかかったもののようだ。うどんは注文後に茹でられるからゆっくりとゴマを擂ろう。擂りたてのゴマと味噌の風味に夏野菜の強めの香りが食欲を進ませる。盛の良いうどんだがあっという間に完食。さっぱりとしたあとくちの良さが印象的だった。食べたあとの満腹度も高い。盛が良いのですったての食べ比べ、連食はちょっときついかもしれない。うどんの質感は地粉風味のある優しいもの川島町内の『すったてマップ』も作られているので入手して回ってみるのもお薦めである。すったての幟のあるお店で食べられる泉の里 データ住所:埼玉県比企郡川島町吹塚755-1電話:049-291-0132営業時間:11時から15時 17時から22時 ラストオーダー21時定休日: 水曜日駐車場30台有り関連リンク川島町商工会 郷土食 すったて 呉汁 ガイド記事冷汁の作り方※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。