銀座
アン・ルベル。不思議なレストランだ。会員制?ともとれる銀座奥座敷的なロケーションにひっそりと極上の料理とワインを隠している。パブリックな雰囲気とは一線を画し、銀座ならではのテロワールを醸し出す空気。オーナーの趣味が如実に現れている、ある意味ストライクゾーンが狭いレストラン。世界最高クラウスのワインが並ぶ |
しかし、このレストランは今の時代、非常に貴重だ。それは何故か?旨い料理、ワインのほかに色気とテロワールがあるから。
ダイニング前にあるカギのかかったワインセラーを多くのゲストが覗き込むだろう。中にいるワインたちは見られることに慣れたファインワインばかり。著名なワイン以外は母体となる会社がすべて自社輸入したものばかりで、これまたワインラバーの好奇心をそそるもの。
ダイニングのカウンターはオーセンティックで、椅子はサロン的な雰囲気を作り上げる。高い天井は視界のやり場を広げ、調度品もこだわり過ぎない自然さを漂わす。
奥に立つのは料理を熱く語るシェフ |
クラシックな料理でワインも高いという先入観は捨てたほうがいい。このところ話題になる多皿系素材重視フレンチとは一味違うことがすぐわかる料理がコースで提供される。