じっくりとワインリストを眺めたい
さて、料理はメインの肉が羊や小鳩や牛肉から選べるものの、あとはお任せとなる。何が出てくるかわからない楽しみはあるが、ここはそういうレストランだ。とにかく任せるしかない。その分、ワインをちゃんと選ばせていただこう。今回の面子はかなり強力なメンバーでハズシは許されない。料理がわかんないのにハズシも何もないのだが、それならどんな料理もびっくりさせるワインを選べばいいじゃん、とばかり男どもはワインリストと格闘を始める。自然派のワインとして最近とても人気が出てきた |
そこはヒラマツグループで百戦錬磨の吉岡氏。2万円前後の価格帯に資源を集中させながらも私たちのん兵衛チームのために1万円前後に背筋がぞっとするようなものを仕掛け、そこに見事に誘導する仕組みだ。シャンパーニュは思い出深いポ-ル・ロジェをボトルで。シャープさよりふくよかさや気品を求めるとこれにたどり着く。白は最初はグラスでどうしたこうしたと話していたが、マルク・アンジェリのラ・リュンヌ(9000円)を。このワインのおかげで多くの料理に力が与えられ、食脳は覚醒することになる。このワインがオンリストされていれば、一切の迷いなく選ぶべきだ。
別にボトルでワインを頼まなくても、料理を選べない分だけソムリエはかなりの範囲で融通を利かせてくれるかもしれない。ワインリスト見て酔うのはつらいよな、といく向きには料理に合わせたグラスワインも楽しいかも知れない。
野菜の多くは京都から届けられるという。繊細さを活かした独創的な料理が繰り出されるが、いつまで経ってもお腹がいっぱいにならないところが多皿現代フランス料理のいいところ、受け取っておきたい。
リゾットが敷かれたラングスティーヌだけ、一時流行った泡仕立て。フォンを正確に取り、バランスよく仕上げたこの料理辺りから「食べているぞ」という実感値が上がってくる。
ほっとするわかりやすい料理だ |
パンも美味。しかし食べ過ぎるとお腹の中で膨らんでくるので要注意だ。パンは経営会社が丸の内のビルにパン屋を構えており、そこから運ばれるとのこと。