フレンチ/東京のビストロ

【閉店】瀬田亭(代田橋)(3ページ目)

安易な和風フレンチではなく『日仏融合料理』。繊細な中に、実に力のある本物の料理がここにある。料理に癒されにわざわざ出掛けてみたい小さなレストラン、瀬田亭。料理教室も魅力です。

嶋 啓祐

執筆者:嶋 啓祐

フレンチガイド

信州蕎麦を

信州豚
何気ない料理にこを技が活きる
メインは信州豚バラ肉海老のトロトロ煮込み。これもネーミングと見た感じはごく普通のビストロ料理に見えるかもしれない。しかし、バターも脂もほとんど使わないこの料理のソースは実に奥行きがあり、そして何よりも料理全体に力がある。何も足さずに何も引かずに素材のもつ魅力を引き出すということはこのことなのだろうか。食べ終わってほっとしたその先に物凄く大きな満足感がある。熟練の技術とはこのことなのか。

さて、食事はまだ終わっていない。デザートの前にプラス550円で信州あずみ野そばが用意される。フレンチに蕎麦がなぜ?という疑問はここでは無用だ。食べたければ食べればいいし、そうでなければデザートにいこう。
蕎麦
大盛にすればよかったと後悔の念に駆られた信州蕎麦
瀬田シェフは長野県は豊科の生まれ。72年に渡仏し、ジョルジュ・ブランで修行を積む。その後世界各国の日本大使館の公邸料理人としてキャリアを積み、82年に神戸に瀬田亭を開店。その後神戸から東京に移転し、今日に至る。

故郷である信州の素材と調味料を使用し、キュイジエンヌ“フランコ=ジャポネーズ”を標榜。聞くと料理教室が頻繁に開かれているという。詳細はホームページに載っているのでご確認いただきたい。

瀬田亭の料理はロブションやカンテサンスといったところの現代フランス料理とも違うし、サラマンジェやコムアラメゾンといったフランス郷土料理とも違う。日仏融合の新しい世界を広める瀬田シェフの料理は日本のみならずフランスでも受け入れられるに違いない。

デザート
すっきりと食後を締め括るデザート
食後感はそこそこ満腹だったのだが、身体に優しいフレンチのせいか夕方にはお腹が空いてしまった。しまった!蕎麦を大盛にしておけばよかったか。まさに後の祭りであった。

■ビストロ瀬田亭(代田橋)
住所:京都世田谷区大原2-11-12
地図
京王線代田橋駅より徒歩5分ほど
電話:03-3324-7056
営業時間:ランチ 11:30~14:00(LO)
ディナー17:30~22:00(LO)
昼夜同一コースは2,500円、3,700円、6,300円
定休日:水曜日

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