少し奥まったビルの地下に潜む |
2008年8月4日
8月4日に生まれたばかりの小さなレストラン、ロドラント。フランス語で「香り、芳香」を意味するその言葉の音色からは小さな気品がほのかに漂う。銀座。交詢社ビルに程近い一角の地下。微妙なわかりづらさもいいアクセントになっているのではないか。改めて銀座の路地を歩くと面白さの再発見がある。表通りは世界一の地価に乗るブランドが集まるが路地裏にも個性的な名店が潜み、路地裏の路地裏にも美味しい香りを漂わせる暖簾が粛々と風に靡く。
地下の奥まったエントランスはまるでブルゴーニュの小さなドメーヌのカーヴに入るかのよう。20席あるかないかの小さな空間は端っこに円形のソファー席があり、ここが全体を見渡せるソワニエ席になるに違いない。ベンチシートと丸テーブルをバランスは、個人経営のレストランの見本にも見える。7月末に開店した、まだネットにもほとんど引っかからないできたてほやほやのレストランだ。
メニューは料理人の誇りでもある |
今帰仁氏の奥様である綾子氏はワインのスペシャリスト。ブルゴーニュの伝説のレストラン、ル・ミレジムにおけるサービスの実績は今も語り草になっているほどだ。現在携わるワインの輸入販売においても抜群のテースティング能力を発揮。ロドラントのワインリストもまだできたばかりで発展途上だが、非常に面白い見応えのあるコンテンツに仕上げている。