フレンチ/東京のレストラン

アンブローシア(京王プラザホテル)(4ページ目)

新宿西口は京王プラザホテルのメインダイニング、アンブローシア。1971年の開業以来、日本におけるフランス料理を実直に広めてきたレストランです。

嶋 啓祐

執筆者:嶋 啓祐

フレンチガイド

シャンパーニュ
同一銘柄ラインナップの味わいの違いも感じたい

最後までシャンパーニュを

シャンパーニュはプレステージのグラン・シエクル。枯れた味わいと言うより力強さがあり、それはソースと重なり、舌を伝い、喉に吸い込まれる。

現代風のフランス料理とシャンパーニュ。赤ワインが出てこなくともここまで楽しめることに気がついたのはここ最近のこと。4~6人くらい集まれば、NV、ロゼ、プレステージなど異なるシャンパーニュを登場させるアイデアは料理をより楽しむアイデアかも知れない。


デザート
オレンジのインパクトが思いのほか印象的なデザート
なんせ、フランス人は、シャンパーニュは女性を美しくする唯一のお酒、と真顔で話す。微発泡の泡が体内の血液循環を良くして肌を綺麗にし、美しさを保つというのだそうだ。オーヴェルニュ地方で取水される天然日発泡水シャテルドンという硬水はルイ14世も美貌を保つために好んで愛飲したとされる。

さて、そうこうしているうちにデザートに時間だ。オレンジのクルスティヤン(パリッとした生地で包まれたもの)とミントが入ったオレンジのクーリ。ダイニングがぱっと明るくなるそのデザートは爽やかさを飛び越えた心地よさを運び込む。小さなプティフールもアミューズと同じ味わいが気持ちよく独立しており、最後まで退屈と言う言葉を感じさせないものだ。

シャンパーニュはまだ生きている。イチゴとシャンパーニュの相性は何にも代えることができない。ここまでくるとコーヒーは要らない。

フランス料理
4つの小さな一口菓子
ルノアールの世界観をフランス料理で再現した佐藤シェフの料理に迷いはなさそうだ。偉大な料理人のあとを受け継いだプレッシャーはなんのその、ホテルの大組織の中で自由に泳ぎながら自分の世界を作り上げていく楽しさを感じているに違いない。

ご多聞に漏れずアンブローシアからの眺めはなかなかだ。そしてそれ以上に心地よいフレンドリーなサービスがつく。新宿には気軽なビストロはそこそこあるが、ハレの日に相応しいレストランはホテルの中に多いという特徴がある。

センチュリーハイアットにあるトロワグロはミシュラン東京の星を獲得したが、次はアンブローシアの番。フランスで星を取ったところばかりでは実につまらないではないか。佐藤シェフの活躍には個人的にも期待したいところだ。

アンブローシア(京王プラザホテル)
Lunch  11:30~15:00(L.O. 14:30)
Dinner 17:00~22:30(L.O. 22:00)
TEL:03-3344-0111 レストラン予約まで


今回の料理は5月6日まで渋谷は東急Bunkamuraザ・ミュージアムにおいて開催されている「ルノワール+ルノワール展」開催記念の特別メニュー。開催期間に合わせて5月6日までランチ、ディナー問わず楽しむことができる。(10,500円税込 別途サ10%)
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※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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