フランスの田舎にもあるような雰囲気あるエントランスだ |
下駄履き感覚そのままに
前号に続き蔵前シリーズ二店目は、国際通りに面して明るい光を放つビストロカンパーニュ。年季が感じられる外観は飾り物も含めいい意味で雑然としており、中から美味しそうな香りが漂うように感じられる。店の前に立つだけでなんとなく気持ちがワクワクする気持ちになる。一口にビストロと言ってもさまざまなタイプがある。日本で言う居酒屋と同じだ。高級ビストロもあれば安価でボリュームたっぷりの店もある。かのジャック・ボリーさんは銀座の某おでん屋さんを素晴らしい日本のビストロと称したことを思い出す。旨い料理と気軽に飲めるお酒の数々、そして何より大切なのはご主人とお客との距離が近いことが古今東西問わず、ビストロの条件であることは間違いない。ビストロ、居酒屋、バルなど国により言い方は違えど下駄履き感覚で出かけられるレストランであることは同じだ。
さて、ウッディな作りと素朴なインテリアに加え、サービスサービスしていない雰囲気が心地よい。スタッフも明るい電話の応対から見てもきちんと教育されていることが見て取れるし、自然体で、さりげなく、しかし要所を掴んで、気軽にやってくるゲストを心地よくもてなしている。