「お互いもういい年なんだから、華やかさや賑やかさとはもういいわ。夜景とかも、もうたくさん。今年のクリスマスはもっと落ち着いたところにしたいの。でも料理はしっかりとしたところね。」

こんな会話を私が横で聞いたとしたら、この「ぎんきょう」をお勧めしたい。

目白駅から徒歩でも数分。大きな銀杏の木が目印だ。白壁の戸建建築は日本風のモダンさを感じさせる佇まい。一見美術館にも見えるその店内は著名な彫刻品なども展示された気品溢れる空間。天井の高さのせいか、ゆったりとした空気が流れる。場所柄客層も良く、食べることを愛し、美術品を眺めながら優雅な時間を過ごすことができる、まさに大人のためのレストラン。

オーナーシェフの沖江展氏、支配人の国領皆夫氏、そしてパティシエールの涌本美紀子氏も皆、芝は「クレッセント」の出身だ。客席できちんとサービスする、クラシックなフランス料理をやりたかったというシェフの言葉の通り、見た目の美しいフレンチと言うより、香りや味わいに特徴がある、伝統的な「旨い皿」が並ぶ。

その意味では非常に特徴がはっきりしたレストランだ。軸がぶれず、これまでのフランス料理の長い歴史の中で育まれた料理が堪能できるはずだ。「フランス産パンタードのココット焼き、滋味豊かなローストポテトと共に」などはゲリドンサービスを受けることができる。これもフレンチの楽しみの一つ。

まさに「大人のためのフレンチ」が堪能できる、昔から伝わる伝統料理、内装や食器、調度品に至るまでシェフとオーナーのこだわりが溢れている。流行と言う言葉は似合わない。あえていうなら揺ぎ無い普遍性か。クリスマスの時期でもいつもどおりの旨いフレンチが堪能できるに違いない。

ぎんきょう
東京都新宿区下落合3-19-2
Tel 03(3950)9155
営業時間 11:30~14:00(LO) 18:00~21:00(LO) 水曜定休
ランチ3,000円、5,000円、ディナー6,500円、9,000円。
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