ガニェール氏のオファーの瞬間の思い
アミューズ:手前から。 エストラゴンのマシュマロ、パルメザンのパイ、ホウレン草のフィナンシェ ライムとセロリのクリーム、生姜のサブレとビーツのチュイル |
「今回、ANA インターコンチネンタルホテル東京から、出店のオファーがあった時、どう感じられましたか?」と伺ったところ、「非常に満足な話だと思った」とのこと。
前菜:3種のホタテ貝(詳細は下↓の写真で) |
「なぜなら、私はパートナーとうまくいかず、青山店を閉店したことを、とても不幸に思っていた。ANA インターコンチネンタルホテル東京では、以前イベントを開催したこともあり、宿泊したこともあったので、国際的なゲストも多い良いホテルであることは知っていた。なので、ここなら、私のスピリットを表現できるのではないかと思った」。
左上から時計まわりに。 ビーツとカンパリとラムでマリネした帆立のムラサキイモピューレ、ターメリックでソテーした帆立、パン用のバター、山椒風味の帆立のカルパッチョ 赤と白のビーツのムース |
溜池山王という土地柄に関しても、どう思われるかお尋ねしたところ、「エキセントリックな時代は、もう終わった。かと言って、銀座もイメージとしては、ちょっと違う。となると、気取っているけど、どこかノーマル感もある赤坂がちょうどいい。クイックランチ「エキスプレス・グルメ(3,800円)」などリーズナブルなプライスで、ワイドスパンで幅広い客層にうったえかけていきたい」。
スピリットはフランスであることを伝えたい
メイン:常陸牛のグリエ 赤ワインソース スチームしたドライレタス |
「以前の青山店はビルの中にありましたが、新店はホテル内。営業に関し、何か違いがありますか?」とお伺いすると、答えは「外国人のゲスト数」。
左上から時計まわりに。 緑と白のアスパラ カルダモン風味のオレンジソース グリーンアスパラのアイス添え。柚子胡椒風味のコンソメジュレ。ミルクパンとフランスパンとクルミのパン。メイン3品集合写真 |
「青山は少々コンフィデンシャルな感じで、隠れた雰囲気があったので、日本のゲストが多かった。そのため、外国のゲストに来てもらうには、どうしたらいいか、考えたこともあったほど。でも、ここのホテルは、もともと外国のゲストも多い。日本の「ピエール・ガニェール」ではあるけれど、スピリットはフランスであることを、料理で伝えていきたい」。
ストップしないことが、私のこだわり
デセール ピエール・ガニェール:苺のロールケーキ |
そんなガニェール氏の料理に、「今、日本の食材でフィットするものはありますか?」と質問すると、「魚、貝、海草、タケノコ、キノコ」と具体的。
「私の右腕であるヘッドシェフのオリビエが、日本の食材にとても詳しい。お陰で、5年前は知らなかった特別な香草なども、今は使っている。料理は瞬間の継続。ストップしないことが、私のこだわり」。
と聞くと、以前、青山店でインタビューさせていただいた際、「料理は、私にとって山にのぼるようなもの。人生が終わる時にしか頂は見えない」と言っていたのを、色濃く思い出します。
左上から時計まわりに。 ほうじ茶のクリーム、黒糖チュイル、飴の器入りのバナナジャム、マーマーレードチョコレート、黒豆のデザート。プリムラをあしらったビール風味のパンナコッタ。紅茶。ガニェール氏のコースのしめでもあるフォンダンショコラ |
「メニューはもうだいぶ出来上がっていますか?」という、オープン1週間前の問いにも、「すべてOK!完璧」と親指を立てながら、にっこり笑ったガニェール氏。
「3週間、アジアで仕事をしていて、今回は香港から来日した。アジアに立つ前に、東京の新メニューは大方決めていたけれど、香港滞在中にどんどん変わっていった。デザートがすごくおいしいよ」。
2008年にイギリスの権威あるレストラン誌に「おいて、世界の素晴らしいレストラン50選の中の第3位を獲得した、ピエール・ガニェール氏 |
「青山店と新店を比べるのは難しいけれど、スタッフも揃っているので、新店の方がサービス面でも、もっと良くなるような気がしている」。
コシノ・ジュンコ氏デザインのコスチュームでサービスにあたるスタッフ |
そう話すガニェール氏は、「厨房のピカソ」の偉名を取る料理の才能のみならず、容姿も相変わらず端麗。過去に、篠山紀信さんが撮影されたガニェール氏の写真が、ある媒体で好評だった話を、今更ながら思い出します。
「正直に、熱心に仕事をしていれば、それがエッセンスとなって外観に表れる」。まさに、その通りです。
「ピエール・ガニェール」オリジナルウェルカムプレート |
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23万7,300円! 夢のクリスマスディナー!
* 今回、ランチをご一緒したフレンチガイド・嶋さんの記事はこちら!
フレンチガイド記事「ピエール・ガニェール・ア・東京」
フレンチガイド記事「ピエール・ガニェール単独インタビュー!!」
フレンチガイド記事「ピエール・ガニエール・ア・東京(青山)」
上:オリジナルのカトラリー置き。裏はガニェール氏のサイン入り! |
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ガニェール氏の料理サンプル |
■ピエール・ガニェール
所在地:港区赤坂1-12-33
ANAインターコンチネンタルホテル東京 36F
TEL:03-3505-9505
営業時間
ランチ :11:30~14:00(LO)
ディナー:18:00~21:00(LO)
定休日:月曜日
銀座線溜池山王13番出口より徒歩約1分
地図:Yahoo!地図情報
ANAインターコンチネンタルホテル東京 公式HP
ガニェール氏の料理サンプル |
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