トルネの凄さはPS3を起動させること(3ページ目)

SCEはトルネを上手に使えるか

PSムーブのような新しい提案がユーザーをぐっとひきつけてはじめて、トルネの役割も効果を発揮するというものです。（イラスト 橋本モチチ）PS3の販売戦略上におけるトルネの役割についてお話してみました。PS3にとってはキーアイテムとも言える重要な存在のトルネですが、これだけではPS3が売れていって、活気づいていくにはまだ不十分です。

トルネはPS3とユーザーの関係を少しずつ改善し、家の中心に近づけて、注目を集めやすくはするかもしれませんが、それ自体が爆発力を持つ類のものではありません。また、生産数の少なさから、一気に普及することが期待出来る状況でないこともあります。実際、トルネ発売週にPS3の本体販売数は一度上向いたものの、そこからまた徐々に下降して発売前と同じ水準に戻ってきています。

トルネはお客さんをあたためる前座であって、主役は当然ゲームです。2010年6月には、世界中から注目が集まるゲームの祭典、Electronic Entertainment Expo（以下E3）がアメリカはロスアンゼルスで開催されます。その時、PS3の新型コントローラー、PlayStation Moveモーションコントローラや、その対応ソフトなど、2010年後半に目玉となるものがプレゼンテーションされるはずです。

さてそれがユーザーを驚かせ、今までに無い感動と興奮を与え、どうしても触ってみたい、遊んでみたいというようなものになるのかどうか。トルネが今少しずつ作っている土壌を生せるかどうかは、E3の発表にかかっているのではないでしょうか。

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